イーロン・マスク氏が主導する政府支出削減への取り組みで首都ワシントンの連邦機関が大幅に縮小される中、同氏の側近の一人は2000マイル(約3200キロメートル)以上離れた小規模な政治の舞台に目を向けていた。マスク氏の政治ストラテジストで「政府効率化省(DOGE)」の上級顧問も務めるクリス・ヤング氏は前週、ネバダ州の政治コンサルタントとビデオ通話を行い、マスク氏が設立したスーパーPAC(特別政治活動委員会)「アメリカPAC」がネバダ州のクラーク郡委員会(7議席)を共和党寄りにし、同州の政治情勢の形成をどう支援できるかについて話し合った。通話の内容を知る関係者が明らかにした。ドナルド・トランプ氏の米大統領選挙戦を支援するため数億ドルを費やしたアメリカPACは現在、地方選挙に注目している。全米各地の共和党候補者らは、2026年の中間選挙やその他の政治活動への支援を求めてアメリカPACに働きかけている。関係者によると、ジョージア州では州知事候補らが同団体に州知事選への関与を要請した。アリゾナ州を含む他の26年の激戦州でも、上院議員候補らが同団体に接触している。