裕福な中国人はこれまで、ステータスの象徴として欧米の高級バッグやジュエリーを追い求めてきた。しかし今では国産ブランドへと関心を向けており、カルティエやイヴ・サンローランなどの課題となっている。欧米ではほとんど知られていない老鋪黄金(ラオプー・ゴールド)、毛戈平化粧品(マオゴーピン)、山下有松(ソングモント)などのブランドは、中国の伝統をモチーフにしたデザインと文化的誇りを組み合わせたアピールで、中国人顧客の心をつかんでいる。北京で会計監査人として働くチョウ・リンアンファンさん(35)は、出産を控えて入院していた昨年、病室の窓から外を眺め、老鋪黄金の金のジュエリーを販売する店舗の前に長蛇の列ができているのに気付いた。ソーシャルメディアの投稿でもこのブランドへの関心が高まっていた。