記憶力の良い読者なら、一部のプライベートクレジットファンドが解約を制限したというニュースを聞いて2007年の夏を思い出すだろう。当時、欧州のある銀行がサブプライム住宅ローン関連の証券を大量保有するファンドの解約を制限・凍結した。これが世界金融危機の幕開けとなった。サブプライムローンと同じく、プライベートクレジットはわずか数十年でニッチな分野から主要な資産クラスへと成長した。そしてサブプライムローンと同様、プライベートクレジットは不透明で、ほとんど規制されておらず、銀行を含む金融システムの他の部分と結びついている。では、プライベートクレジットの問題は、20年前に見られたようなシステム全体を揺るがすショックの前兆なのか。危機は本質的に予測不可能だが、恐らくそうではないだろう。2007年~09年の危機は史上最悪クラスの危機であり、そのこと自体が、同規模の悪い事態が再発することを防いでいる。