「中国での製造」が「中国による製造」へと変わりつつある。しかも世界中で。中国の多くの製造業者は、内需低迷と西側諸国の関税引き上げを受けて国外に移転し、あらゆる場所(北米・南米から東欧まで)であらゆるもの(家電から自動車まで)を製造している。ドナルド・トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が今月、北京での首脳会談で新たな2国間「投資委員会」の設立で合意したことを受け、米国に進出する中国企業がさらに増える可能性がある。しかし、特に米国と欧州諸国の首脳の多くは、中国企業が国内の熾烈(しれつ)な競争を持ち込んできた場合、現地の既存企業が大打撃を受け、労働者の賃金が抑えられるのではないかと懸念している。中国の電池メーカー、国軒高科は米ミシガン州に24億ドル(約3830億円)規模の工場を建設する予定だったが、同社が中国系であることを巡って現地で反対運動が何年も続き、プロジェクトは停滞している。同じく中国の電池メーカーである寧徳時代新能源科技(CATL)は、米自動車大手フォード・モーターなどの企業に技術をライセンス供与するにとどまらざるを得なかった。フォードはCATL設計の電池を製造するため、ミシガン州に30億ドル規模の工場を建設している。