尿酸値が気になるから、ビールはプリン体ゼロのものを選ぶ。レバーや白子は控えている――そんな我慢をしている人に、少し意外な話をしたい。その努力が、実はあまり意味がないかもしれないからだ。
東京農業大学で栄養について長年研究し、医師としても活動する田中越郎氏の著書『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事術』からヒントを探る。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

【医師が教える】「プリン体」よりも気にすべきことPhoto: Adobe Stock

「プリン体=痛風の原因」は、正確ではない

プリン体を多く含む食品を食べると、尿酸値が上がり、痛風になる――
そういうイメージを持っている人は多い。
しかし著者によると、食事から摂るプリン体は、痛風発作とはあまり関係がないとされている。
つまり、プリン体の多い食品を避けることの効果は、一般的に思われているほど大きくない可能性があるのだ。

ハイボールはビールより「安全」ではない

痛風発作とはあまり関係がないので、プリン体を含む食品も節度を守れば自由に食べていいのです。
「プリン体ゼロ」にこだわることなく、安心してお酒を飲んだりレバーや白子を食べたりして大丈夫です。
尿酸値が気になって、ビールではなくてハイボールを選ぶ人も多いようですが、どちらも大差はないので、がまんせずに好きな方を飲むのが正解だと思います。
同様に、プリン体ゼロのビールにこだわる必要もないでしょう。
大切なのは常識を逸脱した「食べ過ぎ・飲み過ぎ」を続けないことです。

「ビールはプリン体が多いからハイボールにしよう」――
そう切り替えている人は多いが、著者はこの判断に疑問を呈している。
ビールとハイボールの尿酸値への影響に、大きな差はないとされているからだ。
我慢して選んでいたハイボールが、実はそれほど意味がなかったとすれば、少し拍子抜けするかもしれない。

同様に、プリン体ゼロのビールにこだわる必要もないと著者は言う。
「プリン体ゼロ」という表示は安心感を与えるが、それが尿酸値の管理に直結するわけではないということだ。

大切なのは「食べ過ぎ・飲み過ぎをしない」という原則

では、何に気をつければよいのか。
著者の答えはシンプルだ。
常識を逸脱した「食べ過ぎ・飲み過ぎ」を続けないこと。
それだけだ。

プリン体の種類を細かく気にするよりも、食事と飲酒全体の量を「ほどほど」に保つことの方が、尿酸値の管理には重要とされている。
節度を守ったうえで、好きなものを楽しむ――
それが著者の考える、現実的で続けやすい健康管理の姿だ。

ただし、すでに痛風の診断を受けている人や、尿酸値が高めと指摘されている人は、
食事内容について必ず主治医に相談のうえで判断してほしい。
個人の体質や病状によって、適切な対応は異なる。

今日から試すなら、プリン体ゼロにこだわるより「飲む量・食べる量」を意識することだけでいい。

(本記事は、書籍『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事』をもとに作成しました。本記事は、医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。健康状態に不安がある場合は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。)