コンビニ弁当を買うとき、なんとなくカロリー表示を見て選んでいる――でも実は、選び方にはもう少し考えるべきポイントがある。医師が教える、コンビニで「最強の食事」を組み立てるための、シンプルな2つの基準とは。
東京農業大学で栄養について長年研究し、医師としても活動する田中越郎氏の著書『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事術』からヒントを探る。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)
「濃い味付け」は、品質の低さを隠すためかもしれない
コンビニ食品を手に取るとき、多くの人は価格や見た目、カロリーを見て選ぶ。
しかし著者が提案する一つ目の基準は、少し意外なものだ。
味付けがなるべく薄いものを選ぶこと。
なぜか。
食品の品質と味付けの濃さは、反比例する傾向があるとされているからだ。
高品質な素材は、薄味でもおいしく感じられる。
一方、素材の質が低い場合は、濃い味付けでそれを補う必要がある。
「やたら濃い味のもの」は、それだけ素材の質に頼れていないサインかもしれない。
「何が多くて、何が少ないか」を意識して選ぶ
コンビニの食品において、「最強の食事」を選ぶためのポイントは2つです。
1つは食品学的な面から、味付けがなるべく薄いものを選ぶこと。食品の品質と味付けの濃さとは反比例します。高品質の食品は薄味でも大丈夫ですが、低品質の食品は薄味だとおいしく感じません。そこで質が悪い場合は、濃い味付けにしてあります。
もう1つのポイントは、栄養学的な面から、たんぱく質と食物繊維が多く、かつカロリー(脂肪と炭水化物、特に脂肪)と塩分が少ない食品を選ぶことです。これをコンビニ弁当1個でクリアするのは、なかなか困難です。そのため、コンビニで食品を買うときは単品を組み合わせるのがベストです。
二つ目の基準は栄養面だ。
たんぱく質と食物繊維が多く、脂肪・炭水化物・塩分が少ないものを選ぶというものだ。
これを聞いて、「それならコンビニ弁当を一つ選べばいい」と思うかもしれない。
しかし著者は、それは「なかなか困難」と言い切る。
コンビニ弁当は、手軽さと満足感のために、脂肪や炭水化物が多くなりがちな構成になっている。
一つの弁当でバランスを取ろうとするより、単品を組み合わせる方が、栄養バランスをコントロールしやすいというのが著者の提案だ。
「弁当1個」より「単品の組み合わせ」が賢い選び方
たとえば、おにぎり1個+サラダチキン+野菜サラダ、のような組み合わせであれば、
たんぱく質と食物繊維を確保しながら、脂肪と塩分を抑えやすくなる。
弁当を1個買うより、単品を3~4点選ぶ方が、栄養的な自由度は高い。
毎回完璧に揃えるのは難しいかもしれないが、
「薄味のものを選ぶ」「たんぱく質と野菜を必ず入れる」という2点を意識するだけで、コンビニ食の質は変わってくる可能性がある。
ただし、コンビニ食を主食にすることが続く場合は、栄養バランスが偏りがちになることも念頭に置いておきたい。
次にコンビニに寄ったとき、弁当1個ではなく「たんぱく質+野菜の単品組み合わせ」を試してみることだけでいい。
(本記事は、書籍『医者が教える 栄養学的に正しい最高の食事術』をもとに作成しました。本記事は、医師による診断や治療の代わりとなるものではありません。健康状態に不安がある場合は、必ず専門の医療機関を受診し、医師の指示に従ってください。)
●東京農大名誉教授・栄養学の専門家である医者が教える「栄養学的に正しい」食事の大原則
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世間には数多くの健康法があふれています。
そして健康意識の高い人ほど、新しい情報を入手し、自分の生活に取り入れています。
しかし、その結果「本当の健康」を得られている人はどれほどいるでしょうか。
ひとつの論文やエビデンスだけを信じた食事では、栄養が偏ってしまいます。
また「健康意識」の高まりを狙った企業のマーケティングの影響で「必要のない食品」や「効果の薄いサプリ」を購入してしまう可能性もあるのです。
そんななか、食事対する必須知識として「栄養学」への関心が高まっています。
本書では、東京農業大学で栄養学と生理学の研究を続け、医師でもある著者が「栄養学的に正しい」最高の食事術を紹介します。
誤解しがちな栄養に関する知識を正し、実生活のなかですぐに取り入れることができる具体的な食べ方や食材、食品がふんだんに掲載されています。
基本となる知識と具体的な食事術を学ぶことで「健康法」迷子から抜け出し、食事によって人生が変わる1冊です。
主要目次
第1章 まず知るべき「栄養と食品」の基本
栄養バランスは毎日考えなくていい─「1週間」でつじつまが合えばOK
「完全栄養食」を信じるな─「これだけを食べれば大丈夫」などありえない
トクホと「健康食品」はまったくの別物─機能性食品の違いをおさえる
第2章 「病気と栄養」の危ない関係
ジュースが危ない本当の理由─果糖とブドウ糖はヤバすぎる
「体にいい油」も要注意─変性すれば、すべて悪玉
「コーラで歯が溶ける」は本当─リン酸の強さとその代償
第3章 栄養学的に「ヤバい」食習慣
ファストフードで地雷を踏むな─シェイクのヤバさを知る
黒烏龍茶でチャラにはならない─「焼け石に水」で食べ過ぎを招く
プロテインが逆効果になる?─肝臓・腎臓が酷使される理由
第4章 頭が悪くなる「脳をダメにする」食事
ビタミン不足は静かに脳を鈍らせる─頭が悪くなる仕組み
「カルシウム不足でイライラする」のは本当か?─科学的根拠はない
「コーヒーを飲まないと頭が回らない」は危険信号─カフェイン依存のリスク
第5章 「体によさそう」に惑わされないための知識
野菜ジュースで「野菜」は摂れない─ビタミンCも食物繊維も抜けている
「グルテンフリー神話」に惑わされるな─アレルギーがなければ無視していい
サプリメントは買わなくていい─価格も品質も信用できない
第6章 「食べないほうがいい」食品の誤解を解く
コレステロールは敵ではない─体の必須成分と動脈硬化の関係
「白米を食べると太りやすい」のはなぜか─長所と短所を理解する
「うま味調味料=危険」は思い込み─グルタミン酸ナトリウムの正体
第7章 誰でもすぐに実践できる「栄養学的な食習慣」
チェーン店で健康的に食べる方法─最強はリンガーハットの「ちゃんぽん」
パフォーマンスを上げるには「お酢」を飲む─最速でシャキッとする
「腸活」ブームが見落としているもの─腸内細菌は大腸にいる
第8章 「体調と体質を改善する」食事術
風邪をひいたらホットジュースを飲む─「ダイダイ湯」「生姜湯」がいい
食べるべき食品ベスト1は「納豆」─ビタミンKが爆増する発酵の力
「なんとなく不調」なときは食べものを疑う─5つの食事リセット術
第9章 「ストレスから体と心を守る」食事術
老化と病気は抗酸化物質で防ぐ─「ポリフェノールたっぷり」に騙されない
「おいしく・安く・栄養豊富」な旬の食材を選ぶ─無駄にお金をかけなくていい
強いストレスには「動物性たんぱく質」と「ハーブティー」─メンタルを整える食事
第10章 「やせながら元気になる」栄養学的ダイエット術
「2日で1.5kg」は誰でもやせられる─大切なのは継続できるかどうか
リバウンドを防ぐための小さな工夫─体だけではなく「心の健康」を維持する
「体脂肪率」に振り回されるな─大切なのは「経過」を追うこと
第11章 「健康なまま長生き」するための食事術
「空腹は最強のクスリ」は本当か?─実践してわかった長所と短所
40歳から筋肉は勝手に減り続ける─寝たきり回避には「たんぱく質」が必須
発がん性物質を避けるには「焼く」よりも「煮る」─肉はマリネがおすすめ