余命宣告を受けた医師 兼 個人投資家の父が愛娘に捧げる著書『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)。4度の手術を経て、49歳で肺と肝臓へのがん転移が判明。主治医からは「50歳は迎えられても51歳はわからない」と宣告された著者が、働きながら50万円を50億円に増やした投資法を愛娘に向けて全力指南。再現性の高い3つの投資法をマスターすれば、忙しく働きながらも「一生困らないお金」を稼げるようになる。「人生の集大成として、出し惜しみ無しで、魂を込めて書きました」(著者より)。
Photo: Adobe Stock
資産と負債のバランスが企業の「体力」を決める
株式投資において、企業が本当に安定しているかどうかを見極めるには、表面的な利益だけでなく「手元にいくら自由に使えるお金があるか」を知る必要があります。
そこで、貸借対照表から企業の財務の健全性を測る具体的なノウハウをご紹介しましょう。投資先を選ぶ際、どうしても「どれだけ稼いでいるか」という業績ばかりに目が行きがちですが、本当に大切なのは資産と負債のバランスです。
――『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』より
これは個人の家計と同じで、どれほど収入が高くても、それ以上に借金が膨らんでいれば、少しのつまづきで生活が破綻してしまいます。企業も同様で、見かけの規模が大きくても借入金に依存した経営をしている場合は、不況などの外部ショックに弱いため注意が必要です。
財務の健全性を示す「ネットキャッシュ」を計算しよう
では、借金と資産のバランスをどうやって確認すればよいのでしょうか? ここで重要になるのが、企業の「実質的な手元資金」を把握することです。
そこでさっきいったように決算短信の貸借対照表では、「現金及び預金」「投資有価証券」「(短期・長期)借入金」をチェックする。企業の現預金と有価証券から有利子負債(借入金)を差し引いた金額が、どれくらいあるかを確認するのだ。
――『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』より
決算短信の貸借対照表を開き、以下の3つの項目を探してみてください。
❷投資有価証券(換金性の高い資産)
➌借入金(有利子負債)
手元にある現金やすぐにお金に換えられる有価証券の合計から、銀行などからの借入金を差し引いた金額を「ネットキャッシュ」と呼びます。このネットキャッシュがプラスであればあるほど、「仮に借金を全額返済しても手元にこれだけのお金が残る」ということを意味し、極めて安全性の高い企業だと言えます。
赤字企業を検討する際の「安全装置」
本来の価値より安く放置された「資産バリュー株」を狙う場合、一時的に業績が落ち込んでいる企業を投資対象にすることもあります。その際、ネットキャッシュの有無が決定的な判断材料となります。
――『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』より
仮に企業が赤字を出していたとしても、潤沢なネットキャッシュがあれば、すぐに倒産する危険はありません。毎年の赤字額とネットキャッシュの残高を見比べ、「今のペースで赤字が続いた場合、あと何年持ちこたえられるか」を試算することで、リスクを管理しながら余裕を持った投資判断が可能になります。
企業の本質的な体力は、利益の裏側にある「手元の現金」に隠されています。ネットキャッシュを確認する習慣をつけ、手堅い銘柄選びに役立てていきましょう。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。









