ノーベル賞の登竜門・ラスカー賞受賞で話題! 睡眠学の世界的権威・柳沢正史教授が、最新研究をもとにやさしく解説した著書『世界最高の睡眠学が教える 睡眠の正解』が話題です。巷にあふれる睡眠の常識・思い込みの真偽を解き明かしつつ、「眠れない」「起きられない」「寝ても疲れがとれない」といった悩みの解消法を提唱します。あなたが本来の自分を取り戻し、よりよい明日を迎える睡眠のヒントをお届けします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・中村直子)

自称ショートスリーパーは「悲しい人生」を送っている…睡眠学者・柳沢正史が本気で思う理由Photo: Adobe Stock

ショートスリーパーになって“欲しいもの”は何か

 つらく、しんどい思いまでしてショートスリーパーに憧れる人の本音は、たいてい同じです。睡眠時間を削って、そのぶん仕事を進めたい、映画や本を楽しみたい、趣味を堪能したい……。その気持ちはよくわかります。ただ、1つ質問させてください。

 睡眠不足の状態で向き合う仕事で、本当に高いパフォーマンスが出せていますか? 睡眠不足の状態で観る映画は、本当に楽しめていますか? 睡眠が足りていないと、脳の働きは確実に落ちます。仕事の効率が落ち、クリエイティビティも鈍り、感情のコントロールも難しくなる。高いパフォーマンスを発揮できる状態ではありません。

だまされたと思って、いつもより長く眠ってみてください

 自称ショートスリーパーの人たちは“悲しい人生”を送っている。私は本気でそう思っています。睡眠を削って体を悪くし、頭の働きも落とし、本来持っている実力を発揮できないまま生きているからです。これほど、もったいないことはありません。

 ですからショートスリーパーを目指すことはやめてください。そして、もしあなたが「自分はショートスリーパーだ」と思っているなら、だまされたと思って、いつもより長く眠ってみてください。それを1週間続ければ、多くの人が変化に気づくはずです。

 仕事の効率が上がる、新しいアイデアが浮かぶようになる、感情が安定する……。そこで初めて、「自分は本当は眠かったのだ」と痛感します。

 眠ることは、明日の自分への最高の投資です。起きている時間の質を最大化するために、まずは自分を最高の睡眠で満たしてあげてください。それが、あなたが本来持っている力を100%引き出すための、もっとも確実で唯一の方法なのです。