子どもが宿題の問題を前にして、鉛筆を持ったまま固まっている。問題文を何度も読み返しているのに、答えを書くことができない。そんな様子を見て、親が「何とか助けてあげたい」と思うのは自然なことでしょう。しかし、よかれと思ってかけた一言が、かえって子どもを困らせてしまうことがあります。しかも、それは多くの親が何気なく使っている、ごく普通の言葉です。では、子どもを追い詰めず、理解を助けるためには、どのように声をかければよいのでしょうか。『小学生がたった1日でかんぺきに倍数と約数がわかる本』の著者が解説します。
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たった1つの声かけが子どもを困らせる
例えば、次のような問題を、お子さんが解こうとする場面を考えましょう。
問題を目にして、子どもの手がまったく動いていなかったとします。こんなとき、親御さんが「どこがわからない?」と声をかけてあげることは一見、正しい声かけのようにも思われます。
このように声かけして、子どもがわからないところを正確に答えてくれることもあります。
一方、子どもが返答に困るケースもあります。つまり、子どもが「どこがわからないかがわからない」ときです。そんなとき、親がせっかく声をかけてくれているのに、何も答えられない自分がつらくなる場合もあるでしょう。子どもが自分を責め、良くない影響を受ける可能性さえあります。
どのように声をかければいい?
こんなときは、「わかるところまでで大丈夫だから、口で説明してみてくれる?」と尋ねることをおすすめします。
そうすれば、子どもは例えば、「2の倍数が、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、……。3の倍数が、3、6、9、12、15、18、21、……。ここまではわかるんだけど……」のように答えてくれるかもしれません。
つまりこの場合、子どもはいいところまで考えられていて、「公倍数の意味」がわかっていない可能性があるということを、親が推測できます。
このケースでは、親が「公倍数って、どういう意味か説明できる?」と言って、子どもが答えられなかったら、「公倍数はね、『2つ以上の数に共通の倍数』なんだよ」と意味を教えるのが、ひとつの方法です。すると、子どもは「あっ、そうか」と、答え(6、12、18)までたどりつく可能性が高くなります。
「どこがわからない?」と聞くのではなく、どこまでわかっているかを尋ねることで、子どもがどこでつまずいているかを把握しやすくなり、スムーズに教えられるようになります。お子さんが勉強で困っているとき、参考にしてみてください。




