完璧を求めすぎて仕事を終えられない。やらなければいけないことを先延ばししてしまう。そんなときの対処法を、『おい、とりあえず終わらせろ』の著者、nwiizo(ぬうぃぞう)氏が伝えます。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

おい、とりあえず終わらせろ提出Photo: Adobe Stock

「出す」と無防備に「晒す」は違う

「こんなものを出して、がっかりされたらどうしよう」。

 提出する直前に怖くなって、「もう少し直してから」と先送りにして、結局、締め切りぎりぎりになってしまう。

 評価されるのが怖いのは、仕事に真剣だからこそ。

 けれど、その恐怖心は、「出し方」で小さくできます。

 それは、相手と合意した上で6割の状態のものをまず出すこと。

「出す」ことと、無防備に「晒す」ことは、違います。

「出す」は、意図を持った行動です。相手を選び、文脈を伝え、フィードバックを求めます。「晒す」は、ただ無防備に見せること。

 この2つを混同されないように、出すときは、前置きが重要です。

 相手が完成品だと思って受け取らないように明示します。「ドラフト」として見れば、6割の出来は「よく進んでいる」に見えるのです。

上司の立場で考えると、「こいつはダメだ」とは思わない

 かつて私が後輩だった頃、初めて先輩にレビューを依頼して、指摘で真っ赤になって返ってきました。

 命名の仕方、例外への対処の甘さ、設計の意図が伝わらない構成。全部、指摘されました。

 自分の実力のなさが丸裸にされた気がしました。

 けれど数年後に、後輩のレビュー依頼を見る側になって、気づきました。

 赤を入れながら、「こいつはダメだ」とは、一度も思わなかったのです。

 思っていたのは、「ああ、最初はそう書くよな」だけでした。

 見ている側は、かつての自分を重ねています。

 つまり、「完成度が6割で出したら、6割止まりの人間だと見なされる」という恐怖は、本人の幻想なのです。

出来栄えではなく「見せ方」が大事

 そして、見せ方には型があります。

 1つ目は、「早めに方向性を確認したいので」「手戻りを防ぎたいので」と、なぜ今出すのかを説明すること。

 2つ目は、何についてのフィードバックが欲しいかを絞ること。「構成は問題ないですか?」「数字の部分、抜け漏れはありますか?」。「一応見てください」「全体的に見てください」は、相手に丸投げすることになります。

 3つ目は、次のステップを示すこと。「フィードバックを反映して、金曜日に完成版を出します」。相手は、「進んでいるな」と安心できます。

 4つ目は、自分の懸念点を伝えること。「ここの論理展開が弱いかもしれません」「この数字、自信がありません」。

 この4つを添えるだけで、相手の構えが変わります。完成度が6割でも、「仕事ができる人」に見える。フレーミングが、評価を変えるのです。

 評価されるのが怖い気持ちを、なくす必要はありません。

 次の提出では、4つのうちひとつだけ添えてみる。「方向性だけ確認したいので」と、ひとこと前置きを加えるだけで十分です。

 見せ方が変われば、怖さも、返ってくる言葉も、きっと変わるはずです。