「マンションノート」で公開されているクチコミの例
不動産選びは、事前に十分な調査をして、自分なりに検討をしても、どうしても“賭け”的な要素が残ってしまう――また、運や偶然に左右されることも多い。
不動産検索サイトで検索しても出てこなかった物件が不動産屋に行けばごろごろと出てくるし、内覧会は大家や不動産屋の都合で昼間に行われることが多いので、夜間の住み心地を確かめるのは難しい。
持ち家にせよ賃貸にせよ、不動産は“失敗した”で片付けられるような買い物ではない。数十万～数千万、中には億にも届くほど高い買い物なのに、住みはじめてみないと分からないことがあまりにも多すぎる。“お試し期間”がほしいぐらいだ。
試しに住んでみる――そんなことが許されない以上、最善の策は実際に住んだ人に話を聞いてみることではないだろうか。部屋の使い勝手や同じ建物に住んでいる住民の評判、特に女性なら最寄り駅からの帰路の様子も気になるだろう。しかし、実際にお隣さんに聞いて回ることはためらわれる。
クチコミの投稿は
良い点／悪い点の併記がルール
「マンションノート」は、そんな住民の生の声、クチコミを紹介してくれるサイトだ。マンションの住人をはじめとして、元住人、周辺住人、専門家、不動産業者、物件オーナーなど、あらゆる立場の利用者がその立場を明らかにした上で、マンションに関するクチコミを投稿する。
投稿する際には、1つの物件に対して「良い点」と「気になる点／改善点」を必ず両方投稿しなければならないというルールを設けており、さらにクチコミはすべて事務局による審査・承認を経ることになっている。そうすることで偏りや行き過ぎた誹謗中傷などを避ける狙いだ。公開6ヵ月を迎え、20～40代を中心に月間25万人以上の利用者がいるという。
