4月上旬に対円で高値をつけた米ドルでしたが、それからわずか10日間で3%以上の反落を見せています。
実は、この値動きは1年前とほぼ同じです。
昨年は4月上旬につけた高値が年間の米ドル高値となりましたが、同様に、今年も4月にかけての値動きが、今年最後の「米ドル高・円安」となるのでしょうか?
「米ドル安・円高」の
「第4幕」は始まったのか?
これまでのところ、4月に入ってからの米ドル/円の値動きは、1年前とよく似ています。
昨年4月は、6日に101.40円の米ドル高値をつけた後、28日には95.60円まで下落し、5%以上の反落となりました。
そして、5月に入っても下落は続き、13日には下落率を6%以上に拡大させ、5月末時点の高値からの下落率は7%以上に拡大しました。
今年の米ドルの高値は、4月5日につけた94.70円です。昨年より1日早かったのですが、高値をつけてから10営業日後に3%以上の反落となるところまでは同じ値動きになっています。
この先も似た値動き、つまり「アナロジー」が続くならば、米ドル/円は4月末までに90円に迫り、5月末までには88円を割り込み、年初来の米ドル安値を更新する計算になります。果たしてどうでしょうか?
昨年の4月から5月にかけての米ドル/円の値動きを振り返ると、2007年6月の124円から展開してきた「米ドル安・円高」トレンドの中にあって、その「第3幕」に位置づけられる「米ドル安・円高」の始まりが、昨年の4月から5月にかけてでした。
その値動きは結果的に、昨年11月末の84円台後半までの「米ドル安・円高」へと広がっていったのです。
さて、今年の場合はどうでしょうか?
もし、4月から5月にかけて「米ドル安・円高」が進んだならば、昨年11月末に記録した84円台後半を更新する「米ドル安・円高」の「第4幕」の始まりとなりそうです。