他の子を思いやり、
察することのできる子に
これらは、お母さんがなにをしているのか、お母さんがなぜそんなに楽しそうなのか、ということを赤ちゃんに気づいてもらい、お母さんや他の人が、なにをどう思っているのかを察するための訓練になります。
特に、母子ですごす時間が長い長子は、他の人の心を読む、思いやる、察することのできる子に育てることが大切です。
やさしい子に育てるには、親がやさしいだけではいけません。
親に厳しさがなく、いつも笑顔ばかりだと、子どもはその笑顔からしか親の内面を察知できず、結局子どもは、お母さんの心を察することのないまま、甘やかされることだけを身につけてしまいます。
また、生後1ヵ月しか経っていない赤ちゃんがぐずったとき、そのまま抱き上げ、ゆらゆらと動かしたり、泣き声に合わせて上下左右に揺すったりしてしまいがちです。
しかし、まだ首がすわっていませんので、これはやってはいけません。
この時期は、モロー反射(→原始反射の中で少し大きな音がすると、身体をビクッとさせて両手両足を大きく広げること)で泣くことが多いので、もし泣き始めたら、まず、どこか痛いところがあって泣いているのではないかと注意します。
生きるための力を
早く身につけさせよう
手足を硬直させて泣くときは、手を胸元に持っていき、静かに押さえつけます。子宮の中にいたときの丸まった姿勢に近づけるのです。
そうやって、泣きやむまで静かに抱きしめるだけでいいのです。
抱きあげて、速く揺するのは、やめましょう。
これは、“泣き虫ベビー”にしてしまうことになります。
抱いて揺らして泣きやんでも、決して、乳児が喜び、安心しているのではありません。
静かに落ち着かせて、自分のいまの状態を知らせることが大事で、もう半年も経てば、それが赤ちゃん本人への思いやりにつながるのです。
生きるための力を、早く身につけさせるわけです。