人生の3大出費を見直そうムダな支出を抑えれば自分年金を作るための資金ができ、運用にまわせる

日常の出費の見直しで
投資資金を確保

   すぐに資産運用を始めるべきだと痛感し、具体的にどうやって積み立て投資を実践すればいいのかもわかったものの、悲しいかな、先立つものがない……。

 若い世代ほど、こうしたジレンマに苦しんでいるかも? だが、日常の出費を見直せば、投資に回す予算は確保できる。ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さんは次のように指摘する。

 「家、クルマ、保険、教育費、老後資金は人生の5大支出。その合計は、1億2900万~1億6600万円程度に達します。これを平均的な生涯賃金から差し引くと、5400万~1億円程度しか残りません」

3大出費を賢く抑えて老後資金の投資に回す!

 逆に言えば、これらの支出をできるだけ抑えれば、資金にかなりの余裕が生じるということだ。

 「特に家、クルマ、保険にかける費用を大幅に減らし、それに伴って浮いた資金で積み立て投資を続けることで、老後資金を蓄えていくという発想の転換が必要」(竹川さん)

 まず、家については賃貸も視野に入れて、若いうちから住宅ローンを組むのは避ける。そして、地方に住んでいない限り、クルマも極力所有しない

 保険についても必要最低限の保障内容に見直せば、実に何千万円もの出費が浮く計算になる。これを運用に回せば、将来的にはさらに巨額の資産を手にすることが可能だ。

 「若いうちに家を買うのは非効率でハイリスク。また、子どもがいれば夫か妻のどちらかの死亡保障は必要ですが、ある程度の預金があれば医療保障は不要。クルマについても、レンタカーやカーシェアリングを活用する手があります」(竹川さん)