カップルに訪れる修羅場の定番が、「仕事と私、どっちを取るの?」です。冷静になれば比較対象にするべきではないことかもしれませんが、恋愛関係は「感情」によって左右されるので、逆ギレはもちろん、論破したりするのも厳禁です。もちろん適当な対応をしていては、愛想をつかれてしまいます。特に女性から男性へ多い究極の選択を迫る質問ですが、こんなシーンを切り抜け、好転させてしまうのが「インプロ」というスキル。このインプロを解説した『1秒で気のきいた一言が出るハリウッド流すごい会話術』の中から、前述のようなシーンでの対処法を紹介します。

「仕事」と答えれば泣かれ
「君だよ」では後日に再び修羅場!

 恋愛関係が数ヵ月続くと、ほとんどのカップルには早かれ遅かれ何らかの“揉め事”が発生します。その揉め事を、うまく解消出来ないでいると特に男性は大変です。女性から「仕事と私、どっちを取るの?」というような、究極の選択的な質問を投げかけられて冷や汗をかいた男性も数多くいるはずです。

 恐らく、多くの男性は、そういった究極の選択を誰かから投げかけられたら、即興で「ちょっと間を置いてから答える」という事を選択してしまいがちです。しかし、その時に、一番やってはいけない行為こそ「ちょっと間を置く」なのです。

 ではどうすればいいのでしょうか。まず初めに「仕事と私、どっちを取るの?」と質問している人の気持ちを考えてみましょう。

 この女性は、その質問の答えとして何を期待しているのかといえば、「仕事」「私」の、どちらでもない可能性が非常に高いのです。ですから、ちょっと間を置いた上で、「仕事」と答えれば、「ヒドイ。やっぱり、そうだんだ……」とポロリと涙を流すかもしれません。

 一方で、ちょっと間を置いて「君だよ」と答えたら、一瞬は、納得してくれる可能性はあるものの、数日後、「あの時、テキトーに話を合わせて切り抜けたわね」と事態は悪化する危険性が非常に高くなります。

結論を出せない質問をする人の
真の目的は○○することだった!

 究極の選択を迫る人の目的は何なのでしょうか。それは、相手に対してものすごい不満があるという事を強烈にアピールするために、あえて結論の出せないような質問を投げかけているのです。

 それにもかかわらず、もしあなたが「ちょっと間を置いてから仕事(or私)」と答えてしまったら、どうでしょう?まず、あなたは時間をかけている(深く考えている)のに、現状に問題があるという事に気付かないという事になってしまいます。

 あるいは、真剣に考えたら、どちらも大事で結論の出せない究極の選択なのに、それを深く考えた上で、自分の都合だけで結論を出した人という印象も与えます。だから、相手はあなたに対して、「私の気持ちがわからない自分勝手な鈍感な人」だと罵るのです。