私たちの生活には、いろいろなところで神様の存在を感じられることがあります。身近なところでは、「初詣」。受験生なら「合格祈願」。ビジネスパーソンなら「商売繁盛」。名だたる経営者も、日本の歴史をつくった戦国大名や歴代天皇も、神様を信仰し、力を借りて成功を収めてきました。漫画やゲームのキャラクター名でつかわれていることもあります。もしかしたら、ヒットの要因は、神様のご利益かもしれませんね。
日本には、八百万(やおよろず)の神様がいると言われています。膨大な神様の中から100項目にわたって紹介する新刊『最強の神様100』には、古代から現代まで、めちゃくちゃ力のある神様が登場します。最強クラスの神様なので、ご利益も多種多様。
今回、紹介するキビツヒコは、桃太郎のモデルとなったといわれる、天皇直系の神様です。再起を図るのにいい神様で、延命長寿のご利益があるのです。

281歳まで生きたとされる「延命長寿の神様」が、あの桃太郎?Photo: Adobe Stock

桃太郎のモデルとなった山陽地方最強の神

281歳まで生きたとされる「延命長寿の神様」が、あの桃太郎?キビツヒコ
イラスト/朝倉千夏

 日本人なら誰もが知る桃太郎。鬼退治をした桃太郎のモデルとなったのがキビツヒコ(吉備津彦)です。281歳まで生きたとされる延命長寿の神様で、第7代・孝霊(こうれい)天皇の皇子でした。四道将軍と呼ばれる4人の将軍のひとりとして、兵庫県南部から山口県までを征服したとされます。その際、部下3人と悪党を退治した逸話があるのだとか。

 キビツヒコを祭る神社は、岡山市の吉備津神社と吉備津彦神社が代表です。こちらに参拝した知人の経営者は事業の調子が回復しました。再起を図るのに良い神社ですね。

 キビツヒコを祖神とする吉備氏は、古代日本で葛城氏の次に強力な氏族。4世紀から5世紀初め、ヤマト王権に対抗するほど強大な勢力があり、吉備政権とも吉備王国とも呼ばれるほどでした。キビツヒコは「山陽地方最強の神様」なのです。

 日本最大の前方後円墳で有名な第16代・仁徳(にんとく)天皇は岡山を訪れたとき、キビツヒコの業績を称えて吉備津神社を創建しました。将軍から神に昇格(?)したわけですね。この吉備津神社の拝殿・本殿は、国宝指定される独自の建築様式で、室町幕府の第3代将軍・足利義満により、約25年かけて建設されました。

 個人的に印象に残っているのは、鳴釜神事(なるかましんじ)で、米を炊く御釜の鳴り具合によって吉凶・禍福を占う謎の神事ですが、その神事を執り行う建物から、霊気ともいうべき独特の雰囲気が漂っていました。ただの謎行事ではなく、災いを減らし、福を増やす、「何かいいことがある」ご神事でしょう。今、その人に必要なことが起きます。気づくこともあれば気づかないこともある。何かが変化した印象を受けるでしょう。

 岡山の伝承では、鬼とは異国から到来した温羅(うら、おんら)なる鬼王で、温羅の首は吉備津神社に、体は吉備津神社の丑寅の方角=東北=鬼門に位置する艮御崎(うしとらおんざき)神社にあるとか。鬼は災い全般のこと。鬼封じをしたい方は、ぜひご参拝ください。

【主なご利益】健康長寿、商売繁盛、厄除け祈願

【こんな人にオススメ!】
人生が下降気味であると感じる人

*本原稿は、八木龍平著『最強の神様100』からの抜粋です。