「毎日を気分良く過ごしたい」「他人に振り回されるのをやめたい」「自己肯定感を高めたい」……そんなあなたにおすすめなのが、日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)だ。本記事では、ライターの小川晶子氏に、「何かを成し遂げたいときに距離を置くべき人」についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

【じゃあ聞くな】「人のアドバイスを聞かない人」が言いがちな口癖・ワースト3Photo: Adobe Stock

「でも」「それは」「だけど」が口癖の人

 友人の紹介で知り合った女性が「起業したい」とのことで、ざっくばらんにアイデアを話し合うことになった。自然の中での体験を案内しているその方は、すでに十分経験も知識もあるようだった。

 私は感心して「それならこういう事業展開ができそうですよね」などと感想を述べた。純粋に、面白そうだなと思ったのだ。

「こういう体験にしたら、人も集まるんじゃないですか? 楽しそう!」

 すると彼女は「でも……、それは他の人との兼ね合いでできない」と言う。

「じゃあ、こんなのはどうですか?」

それはちょっとお金がかかりすぎて、やっても意味がない」

「あ…、じゃあ、こういう経験がおありだから、フリーペーパーを作って活動を紹介したら面白そう」

それはそうだけど、時間的に難しいかな」

 ……

 さすがに途中から察した。

 この人は何を言っても全部「できない理由」を見つけてくる

 それ以上何か言うのはやめて、「良い方法が見つかるといいですね」だけ言って終わらせた。

理由に隠された「やりたくなさ」

 なぜ彼女はすべて否定したのだろうか。

 私がそのとき思った理由は2つで、本当は起業したくないか、私にアドバイスされたくないかだ。(いま考えると、単に機嫌が悪かったという理由もあるかもしれない)

 信頼している人からのアドバイスならいいが、初対面の私に言われるのは嫌だというのはあるだろう。気軽にあれこれ言った私が悪かったのかもしれないと反省したのも確かだ。

 そのうえで、やっぱり何かヘンじゃない? とも思う。

 何も言われたくないなら、なぜこの場に参加したのだろうか。その場をセッティングした友人は苦笑いをしていた。

 私がこの経験で学んだのは、「相手のことをよく知りもしないのにアドバイスするのはやめとけ」ということ、特に「できない理由ばかり言う人のことは放っておけ」ということだ。

 本人がやりたくない、他人の感想も聞きたくないのだから、なすすべもない。

「できない理由」を並べる人と距離を置く

 その後彼女がどうなったのかはわからない。残念ながら私の人生とは交わらなかった人だ。

 彼女のように、自分のやりたいことに対して「できない理由」を並べる人は放っておいたほうが良いと思うが、それ以上に放っておいたほうがいいのは他人のやりたいことに対して「できない理由」を言ってくる人だ。

『人生は「気分」が10割』の中で著者のキム・ダスル氏は、そういう人とは距離を置こうと言っている。

 手を尽くして結果的にダメだったのなら仕方ない。違うことにチャレンジすればいい。
 大事なのはできない理由を探すことじゃなく、やりたいならとにかく動いてみることだ。
 それでこそ、明日が変わる。変わった明日が少しずつ積み重なって、いつかは見違えるような自分になっている。
 魔法のように一瞬で変われる人などいないから。 

 キミの目標や夢に対して、できない理由ばかり探すような人が近くにいたら要注意。
 今すぐ距離を置こう。その人が成功できていないのは、そうやってチャレンジを避けてきたからだ。
 ネガティブで弱虫な人の言葉に邪魔される理由なんか、まったくない。
『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.75)

「できない理由」は探そうと思えばいくらでも探せる。でも、チャレンジしたいときに、わざわざ「できない理由」を探すのは意味がない。

 自分の夢にも、人の夢にも「できない理由」を探すことはしないようにしたい。

(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)

小川晶子(おがわ・あきこ)
ブックライター、絵本講師
幼い頃から絵本が好きで、幼稚園生の頃の趣味は絵本作り。本と表現に関わる仕事をしたいと、2008年よりフリーのライターになる。『文章上達トレーニング45』(同文館出版)、『プロフィール作成術』(kindle)などの著作を持ち、『読書する人だけがたどりつける場所』(齋藤孝著、SB新書)などベストセラーの制作にも関わる。メディア出演、講演実績多数。2人の男の子の母親でもある。