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ビジネスマンのための 大学・大学院の歩き方

「産業医科大学医学部」 学費の貸与制度で、経済的負担がめっぽう低い

並木浩一 [ダイヤモンド社 編集委員]
【第22回】 2009年3月24日
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 今回は大学院ではなく、「医学部再受験」について触れてみたいと思う。番外編のような話だが、大学院と医学部再受験は、人生のリセットという意味でベクトルが似ている。事実、この2つの道で揺れ動く社会人は珍しくない。

 そして、追い風が吹いている。最近のニュースをにぎわす「医師不足」や「医師の偏在」の問題である。全国ですでに医学部の定員は増加が決定しているのである。その「少し広くなった門」に、ゆとり教育世代の現役が受験しているのが現在。社会人の医学部再受験には、最大のチャンスといってもいい。

自己負担は3割程度
返済免除も可能な「学費貸与制度」

 その中で注目するべき大学のひとつが『産業医科大学医学部』である。所在地は北九州市。現役世代に医学部志望だった人以外にはなじみが薄いかも知れないが、医学部受験生の間では圧倒的な知名度を誇る。というのもこの大学、れっきとした私立大学でありながら、経済的負担がめっぽう低いのである。

 というのもこの大学は、産業医の養成という確たるポリシーを持つ大学である。そのため医学部の学生を対象に、財団法人産業医学振興財団が「修学資金」として学生納入金の一部を貸与する制度が存在する。その金額は、たとえば初年度の学費総額5615000円に対して3797200円。自己負担は1817800円である。

 さらにこの修学資金は、産業医等として就職し、所定期間勤務すれば、返還が免除になる。免除対象職務は産業医、産業医科大学の教育職員、労災病院の医師、厚生労働行政機関の職員、その他修学資金貸与規則に定める職務。将来の可能性を無制限に広げたい18歳受験生であれば敬遠することもあるだろうが、いちど社会に出、辞令一枚で職務も勤務地も変わる経験を経た人間にとって、それほど気になるだろうか。なにしろ、マンションの頭金に貯めた貯金と退職金程度の出費で学費がまかなえる医学部は、そうはない。

 防衛医大のような年齢制限はない。一方、一般入試ではセンター試験の受験が必要になる。こう書くと社会人は敬遠しそうであるが、機会があったら今年のセンター試験の問題を見てみるといい(大手予備校のホームページで見られる)。昔はてこずった科目が、今は常識のように思えるかもしれない。事実、ゆとり教育のセンター試験は偏差値が稼ぎやすい。

 医学部再受験というと「編入」がクローズアップされがちだが、じつは18歳受験生と伍す一般入試のほうがトレンドである。繰り返すようだが、人生をリセットする最大のチャンスは今である。

産業医科大学医学部

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並木浩一 [ダイヤモンド社 編集委員]

1961年生まれ。青山学院大学フランス文学科卒、放送大学大学院修了、修士(学術)。編集者・執筆者として長年資格取得のテーマを手がけ、関連の著書に「最新 資格の抜け道」、共著に「『資格の達人」「税理士試験免除マニュアル」(いずれもダイヤモンド社刊)がある。


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