管理栄養士の望月理恵子さんによると、市販で買えるヨーグルトの中には、内臓脂肪を減らして代謝を活性化する、ダイエットに最適の商品があるといいます。痩せるメカニズムと商品名を、ジャーナリストの笹井恵里子さんが聞きました。(管理栄養士 望月理恵子、構成/ジャーナリスト 笹井恵里子)
脂肪の蓄積を抑えて肥満を防ぐ
「肥満解消に有効な腸内細菌」があった!
私たちの腸には、数百から1000種類、数にして100兆から1000兆個にも上る細菌が棲(す)みついて腸をコントロールし、全身の健康に影響を与えています。人間の細胞は約37兆個という説がありますが、それ以上の細菌が腸にはいるのです。
腸内の細菌を顕微鏡で見ると、細菌群を群生する植物の花畑(フローラ)に似ていることから「腸内フローラ」(正式には腸内細菌叢)と呼ばれています。腸内フローラは食生活や環境によって日々変化し、これが「体形」にも影響を及ぼすことが近年分かってきました。
肥満を促進する腸内細菌を「デブ菌」といい、日本人の腸内細菌叢はもともとデブ菌が優勢であるともいわれます。日本人は欧米と比べれば痩せている人が多いのですが、高脂肪食を取ると欧米の人よりも太りやすい体質といえるのかもしれません。
一方で、例えばフードファイターの中には、太らずに普通の人の何倍もの量を食べられる人がいます。普通の成人の腸内細菌は10~20%程度のビフィズス菌ですが、フードファイターはビフィズス菌が50%以上ともいわれます。
ビフィズス菌や乳酸菌はいわゆる善玉菌に分類され、これらは糖分や食物繊維を食べて発酵させて腸内を弱酸性にし、体に有害物質を作らせません。また脂肪の蓄積を抑えて肥満を防ぐ作用もあるため、「善玉菌」イコール、肥満解消に有効な「痩せ菌」と言ってもいいでしょう。
ですから肥満から脱却するには「ビフィズス菌入りのヨーグルト」(商品例「ビビダス プレーンヨーグルト」森永乳業)を摂取することが効果的です。
近年の研究で肥満解消に
より効果的な腸内細菌が判明した
しかしひとくちにビフィズス菌、乳酸菌といっても、その数は自然界に数百から数千種類存在しているといわれます。
近年はよりダイレクトに肥満解消の研究データがある腸内細菌がいくつか見つかっていますから、そういった痩せ型を生み出すとされる腸内細菌が入ったヨーグルトを摂取するのもお勧めです。
腸内細菌の種類は「門→属→種(菌)→株」と分類されますが、ヨーグルトは主に菌や株でパッケージに表示されているので、そちらで見分けましょう。
それでは痩せ菌が入っているヨーグルトの具体的な商品名をご紹介します。