世界投資へのパスポート
【第249回】 2013年1月28日公開(2013年2月6日更新)
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「世界投資へのパスポート」

著者・コラム紹介

世界投資へのパスポート

広瀬隆雄 ひろせ・たかお
三洋証券、S.G.ウォーバーグ証券(現UBS証券)、ハンブレクト&クィスト証券(現J.P.モルガン証券)を経て、2003年、投資顧問会社・コンテクスチュアル・インベストメンツLLCを設立。長年、外国株式関連業務に携わっており、特にBRICsをはじめとした新興国市場に詳しい。米国カリフォルニア州在住。

広瀬 隆雄

アップルの株価が15%の急落!
決算発表で投資家が失望した本当の理由とは?

1

【今回のまとめ】
1.アップルの決算は予想を少し下回った
2.来期以降のガイダンスの低さに投資家が驚いた
3.コンセンサス予想はスルスル下がっている
4.驚異の高成長の時代は過去のものに
5.株価評価は割安
6.目先は売られ過ぎているので窓を取りに行くかも

アップルの決算は、予想を若干下回っただけなのに…

アップル(ティッカー:AAPL)の株価は、1月23日(水)引け後に発表された第1四半期(12月期)決算に失望し、その翌日から週末にかけて15%近く急落しました。

 今回の決算の一体どこがいけなかったのかを、見ていくことにします。

 発表された決算の内容は、事前の予想を若干下回るものでした。

・EPS(1株当り利益):予想13.42ドル、結果13.81ドル
・売上高:予想547.4億ドル、結果545億ドル

 EPSは一見すると予想よりよかったように見えますが、先週の記事で書いたように、直近の期待を示すウィスパー・ナンバー(=ささやき数字)は14ドルでしたので、それには届きませんでした。売上高も予想を若干下回りました。

 また、全体のグロスマージン(売上総利益)は38.6%で、事前のアナリストの予想とピッタリ一致しました。注目されたiPhoneの平均販売単価は約640ドルで、前期とほとんど変わりませんでした。

 なお、この平均販売単価は、消費者がiPhoneを買うときに最初に払う金額とは限りません。それはキャリア、つまり電話会社が実質的に月々の電話代にiPhoneの購入コストを上乗せすることで、購入時に消費者が払う見かけ上の価格が抑えられているからです。

 一方、iPadの平均販売単価は、前期の535ドルから今期は467ドルへ下がりました。これは今期、iPad miniが本格的に売上げに立ってきたことが平均の数字を押し下げたことによります。

 次に、販売台数を点検します。

・iPhone:予想4800万台 → 結果4780万台
・iPad: 予想2200万台 → 結果2290万台
・Mac: 予想 500万台 → 結果 410万台

 iPhoneの販売台数は予想をわずかに下回っています。その半面、iPadは予想を上回りました。Macの販売台数が予想を下回っているのが、特に目をひきます。これは一部に部品不足の問題があり、それが出荷の遅れを招いたためだと説明されています。この問題は現在では解決されています。

 ここまでをまとめると、内容的にはそれほど大きなミスではなかったということです。

 それではなぜ、アップル株は大きく下落したのでしょうか?

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