世界投資へのパスポート
【第327回】 2014年8月11日公開(2014年8月12日更新)
バックナンバー 著者・コラム紹介
広瀬 隆雄

米国株は地政学的条件とFRBの観測気球で
10月まで上がったり、下がったりを繰り返す

1

【今回のまとめ】
1.先週は地政学面の良いニュースで相場が反発した
2.アメリカのクルド自治区に対する支援は中途半端にならざるを得ない
3.ロシアはクッションとしてのウクライナを失いたくない
4.目先イラク、ウクライナからのニュースが好転すれば、今度はFRBが爆弾を落とす
5.FRBの観測気球が上がれば、相場は下がる

米国株式市場は反発した

 先週の米国株式市場はアメリカがイラクの過激派の進軍を食い止めるため空からの限定的な攻撃を始めたというニュースで反発しました。週間ベースでは、ダウ工業株価平均指数は+0.4%、S&P500指数は+0.3%、ナスダック総合指数は+0.4%で終わりました。

イラクの情勢

 先週金曜日にニューヨーク市場にもたらされたイラクからのニュースは、投資家を「ほっ」と安堵させる内容でした。なぜなら過激派の動きは止まったように見えますし、山岳地帯に孤立した難民への救援物資の投下もちゃんと届いたし、アメリカ軍の犠牲も出なかったからです。

 しかし良いニュースが、今後もずっと続くという風には考えない方が良いと思います。

 オバマ大統領は「過激派が兵を引けば、アメリカは空からの攻撃を止める」と発言し、作戦の幕引きは、過激派のキモチ次第という風に判断を相手に委ねています。

 普通、合理的に考えればハイテクを駆使した空からの攻撃に、勝ち目は無いですから、過激派は引き下がると思いがちです。

 でも、そうならない可能性もあります。

 なぜならアメリカは過激派を根絶するために必要な、徹底的で全面的な支援をクルド自治政府に対して行わないと思うからです。

 その理由は、クルド自治政府が力をつけて、過激派を蹴散らせば、クルド人は、ますますバクダッドのイラク政府とは別の道を歩みたいと考えるに違いないからです。

 これは「ひとつのイラク」を強く奨励しているアメリカの意図とは、正反対です。このためアメリカのクルド自治政府に対する支援は、中途半端なものにならざるを得ないのです。

 またクルド自治政府が守らなければいけない国境線は1000キロメートルもあり、その大半は砂漠です。兵力に限りがあるクルド軍は、したがって今後も過激派のゲリラ的な奇襲攻撃に悩まされると考えるのが自然です。

 本当に過激派のゲリラ的な奇襲を根絶しようと思えば、絶え間ない空からの監視と攻撃が必要になり、それを実行できるのはアメリカ軍しか無いのです。これはドロ沼的にアメリカが北イラクでの紛争に巻き込まれてゆく可能性があることを示唆しています。

一方、ウクライナでは

 さて、先週金曜日にニューヨーク市場が急騰した、もうひとつの理由は、ロシアがウクライナ国境近くに集結していたロシアの兵を引く命令を出したというニュースがもたらされたからです。

 ただ、このニュースも「これで紛争が終わる」という風に即断しない方が良さそうです。なぜならロシアは以前にも今回と同様のカタチで兵を引き、様子を見るということを繰り返したからです。

 ロシアは「ウクライナは、ウクライナとして、現状のまま、とっておきたい」と考えています。それは言い換えれば緩衝(かんしょう)地帯、つまりクッション、ないしはバッファー・ゾーンとしてのウクライナということです。

 ロシアがいちばん嫌うのは、ロシア軍とNATO軍が、国境を挟んで直接対峙するような状況です。ウクライナに関して言えば、もしウクライナが100%、EU側につけばそういう状態になるし、逆にロシアが100%ウクライナを盗ったら、そういう状態が起こります。

 ウクライナ国内には歴史的にロシアに親近感を寄せる東ウクライナと、EUに親近感を持つ西ウクライナという二つの勢力がありました。いまロシアに親近感を寄せる、いわゆる親ロシア分離主義者と呼ばれる勢力は、ドネツクとルハンスクというロシア国境に近い二つの町に追い詰められています。この両方の町が陥落すると、上で書いた「ウクライナが100%、EU側に行ってしまう」というシナリオが起きてしまうのです。ロシアとしては、これは何としても避けなければいけません。

 実際、ドネツクとルハンスクに立て籠もっている親ロシア分離主義者は、すでにロシアから送り込まれた戦争経験豊かなアドバイザーの指揮下にあると言われています。つまりロシアが簡単にウクライナを諦めるということは、ありえないシナリオなのです。

【2018年7月1日更新!】

「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社

◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
3430銘柄以上
個別株:3110銘柄以上
ETF:250銘柄以上
ADR:60銘柄以上
約定代金の0.45%
※最低手数料5米ドル、上限手数料20米ドル
【ポイント】
米国株取引に力を入れており、取扱数3000銘柄以上は主要ネット証券では最大! 成行注文や指値注文のほか、逆指値注文、連続注文、ツイン指値(OCO注文)など、多彩な注文方法が使えるのも魅力だ。また「トレードステーション米国株 スマートフォン」なら、高機能チャートなど、多彩な機能を活用しながらスマホアプリから米国株の取引が可能! 現在、米国株取引手数料(税抜)を、最大3万円キャッシュバックするお得なキャンペーンを実施中!
【関連記事】
◆【マネックス証券おすすめのポイントは?】日本株手数料の低さ、ユニークな投資ツールが充実しているネット証券大手
【米国株投資おすすめ証券会社】マネックス証券の公式サイトはこちら
◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
1400銘柄以上
個別株:1030銘柄以上
ETF:250銘柄以上
ADR:100銘柄以上
約定代金の0.45%
※最低手数料5米ドル、上限手数料20米ドル
【ポイント】
住信SBIネット銀行の口座を持っていれば、入出金手数料が無料など、便利な「外貨入出金サービス」が利用可能! ダウ・ジョーンズ社が発行する金融専門誌「BARRON’S(バロンズ)」の抜粋記事(日本語訳)や、モーニングスター社による「個別銘柄レポート」など、投資情報も充実している。
【関連記事】
◆【SBI証券のおすすめポイントは?】IPOの多さ&夜間取引、銀行との連携など独自サービスも充実!
◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社!
【米国株投資おすすめ証券会社】SBI証券の公式サイトはこちら
◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税抜)
1300銘柄以上
個別株:920銘柄以上
ETF:250銘柄以上
ADR:120銘柄以上
約定代金の0.45%
※最低手数料5米ドル、上限手数料20米ドル

注)2017年9月25日現地約定分からの手数料
【ポイント】
新興国などの個別銘柄を実質的に売買できるADR(米国預託証書)の銘柄数が豊富。日本株と同じ取引ツール「マーケットスピード」でも取引可能で、10種類以上のテクニカルチャートを使うことできる。ダウ・ジョーンズ社の有名金融専門誌から記事を抜粋・日本語訳した「バロンズ拾い読み」も読める。
【関連記事】
【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実!
◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい!
【米国株投資おすすめ証券会社】楽天証券の公式サイトはこちら
※ NYSE(ニューヨーク証券取引所)、NYSE Arca、NYSE MKT、NASDAQに上場する個別株 。
Special topics pr


ZAiオンライン Pick Up
[クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2018]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定! 2018年版、クレジットカードのおすすめはコレ! おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、 本当は“ゴールド”ではなく“プラチナ”だった!? 日本初のゴールドカードの最高水準の付帯特典とは? 高いスペック&ステータスを徹底解説!アメリカン・エキスプレスおすすめ比較
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
じぶん銀行住宅ローン 「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」付帯サービスはプラチナカード顔負け!最強ゴールドカード 実力を徹底検証  アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード 「アメリカン・エキスプレス」が誇る、高いスペック&ステータスを徹底解説! 楽天カードはクレジットカード、楽天ポイントカード、電子マネーの楽天Edyの3つの機能を1枚に集約した三位一体型カード
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

サラリーマンが
株で1億円作ったワザ
人気の株500激辛診断

8月号6月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

Amazonで「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!

 

サラリーマン1億円を作った(秘)ワザ】

メディア初登場多数
サラリーマンが株で1億円作ったワザ
会社員億超えしたワザ 
1億円到達目前の人のワザ
年金悠々自適の人のワザ
桐谷さんが優待株で3億円を築くまで

人気の株500+Jリート14激辛診断
・2018年後半に勝機をつかむ5大ランキング
10万円株7+高配当株7+株主優待株7
人気大型株371[東証1部&東証2部]
プロ100人がズバリ! 日本株&為替 大予測

今の株価が割安か割高かを一発判定!
日経平均の理論株価は2万2654円
・上場全3697銘柄の最新理論株価

●高配当型より圧倒的に好成績
米国成長乗る狙いめ投信

<別冊付録>ふるさと納税少額寄附でもらえる品
3000円5000円も豪華なモノが! 
・ふるさと納税1万円未満でもらえる返礼品

●一緒に月1万円の「投資」を始めよう! 
●勝谷誠彦の自腹で1000万円「株」投資日記
●株入門マンガ恋する株式相場!

 


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! 堀江貴文や橘玲など人気の著者のメルマガ配信開始! 新築マンションランキング