「ブルドーザーの力強い掘削音がたまらない…」

 一般人にはなかなか理解しがたい嗜好を持つ人々、「建機萌え」。今回取り上げるのは、建機ミニカーを集め続け、ついには博物館まで建ててしまったという40代男性だ。彼を駆り立てる高度経済成長期、バブル期の記憶とは!? お父さんたちにひそかに人気の建設現場ツアーって!? 中国人バイヤーが集まるオークション会場に陳列されたモノは?萌える男のロマン、建機を通して日本の今昔が見えてきた――。

 なお、この連載ではさまざまな「趣味活」の達人にインタビュー。職場や社会がギスギスする中、自分の時間を生き生きと満喫する男たちの、熱くて奥深いオタクワールドを紹介していく。

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趣味活男#04:土田健一郎さん(40歳)
職業:建築会社経営
家族:妻・長男・長女・次女
趣味:建機ミニカー集め
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建機ミニカーに妻や子どもが家を追い出され…
「家族なんてどうでもいいんでしょ!」

「酒もタバコもマージャンも興味ない。“建機”が好き。女より好き……!」

「本当はひとりで鑑賞していたかった。流れで博物館を作っちゃったけど…でも子どもたちの笑顔を見たら今さらやめられない」と土田さん

 物心ついて以来、建設機械一筋。「前世は黄色い車だったんじゃないか」と語る土田健一郎さん(40歳)は、「はたらくじどうしゃ博物館」(長野県伊那市)の館長でもある。

 じつはこの博物館、自らが集めた建機ミニカーを収蔵・展示したもの。その数、なんと約2万点だ。もとは自宅に保管していたが、あっというまに溢れてしまい、裏庭に専用のプレハブ小屋2棟を建てることに。それでもスペースが足りず、ついに家族が借家に追い出されるという非常事態に陥った。そんなこんなで2年前、博物館をオープンしたのだとか。

 その展示品の内容がハンパではない。