自民、都議会選挙で歴史的大敗
政権交代へ民主は勢い加速へ
7月12日投開票のあった都議会議員選挙(以下、都議選)。結果は、自民党が44年ぶりに都議会第1党から転落、都議会与党の公明党と合わせても過半数割れとなるなど、同党の歴史的大敗を喫しました。下のグラフで、今回の都議選前後(右下のボタンで「1」が選挙後、「2」が選挙前です)の議席数を比べてみると、その大敗ぶりは明らかです。政局は益々混迷の度を深める中、麻生内閣は、7月21日に衆議院解散、8月30日の総選挙を目指して、動き始めたようです。
ここ数週間、折に触れて「国政選挙と都議選は別物」という話を耳にしますが、本当にそうなのでしょうか? 実は、過去の選挙結果を見てみると、都議選で勝利した政党は、その直後の国政選挙でも大きく表を伸ばしています。
例えば、1989年、社会党圧勝となった参院選直前の都議選では、同党が改選前比約3倍の36議席獲得へと躍進を遂げました。さらに、1993年、細川内閣誕生に繋がった衆院選直前の都議選においては、日本新党が新党にも関わらず20議席を獲得して、都議会第3党に一気に躍り出ています。
この歴史を振り返ると、都議選の大敗を引きずる自民党は、今度の衆院選でもかなりの苦戦を強いられることは明白です。民主党主導の政権交代が、かなり現実味を帯びてきたと言えるでしょう。
過去の自民大敗、
政権交代を振り返る
さて、戦後初めての、二大政党による政権交代が実現したとして、果たして新政権の未来は明るいのでしょうか。1989年「ねじれ国会」に繋がった参院選と、1993年「細川内閣誕生」を生んだ衆院選を振り返りながら、今後の注目点を探りたいと思います。