トランプがウクライナ戦争を停戦させる切り札とは?特集『池上彰×佐藤優 日米新政権“ウラ読み”』第4回は、混迷を極める世界情勢の行方に迫る。ウクライナがいま抱える致命的な弱点とは?また佐藤優さんが喝破する「イスラエルの本質」とは。

ウクライナが困っているのは軍事支援ではない

 トランプ氏は選挙期間中に「自身が大統領になれば24時間以内にウクライナ戦争を終わらせる」と発言。その自信の根拠となるのが、佐藤優さんが指摘するウクライナ政府の致命的問題点である。果たしてウクライナ戦争は今後どうなるのか。また中東情勢を考える上で、極めて重要なイスラエルの「国家としての本質」に二人が迫る。

池上彰(ジャーナリスト)
1950年長野県松本市生まれ。慶應義塾大学卒業後、1973年にNHK入局。1994年から11年にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年よりフリーに。今さら聞けないニュースの本質をズバリ解説。テレビでも大活躍中。著書は、『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』(ポプラ新書)、『知らないと恥をかく世界の大問題14 大衝突の時代…加速する分断(角川新書)、『池上彰の世界の見方 北欧 ~幸せな国々に迫るロシアの影~』(小学館)、『池上彰が大切にしている タテの想像力とヨコの想像力』(講談社+α新書)など多数。
佐藤優(作家、元外務省主任分析官)
1960年東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。85年、同志社大学大学院神学研究科修了。外務省に入省し、在ロシア連邦日本国大使館に勤務。その後、本省国際情報局分析第一課で、主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、起訴され、09年6月有罪確定。現在は執筆や講演、寄稿などを通して積極的な言論活動を展開している。