逆に、集客が伸びていないテナントのフォローはとても気を遣う。売場で叫ぶだけでは売り上げはあがらない。催事場に来られたお客様は、何に興味があるのか、探しているものは何かを瞬時に判断して声をかけていくことが大切だ。お年寄りには、明るく、はっきりと、でもゆっくりと耳元で話をしていくように心がけている。

 毎日、部下に声をかけ、テナントのスタッフにも声をかけ、そしてお客様に声をかけていく。Xさんののどはいつも限界だった。休みの日はのどを休めるために、家族とも話さないようにしていた。

それは頭痛からはじまった!
飛散量倍増の年、まさかの花粉症に

 毎年バレンタイン商戦が終わると、集客が一時的に落ち込むことがある。それを補う企画を考えるのがXさんの仕事だ。

 毎年その季節に、社員同士で話題になるのが花粉症。これまでは花粉症を患っている社員を横目で見ていたXさんだったが、花粉の飛散量が前年の数倍と報道され、春一番の強風が吹いた数日後のこと、突然の頭痛に襲われた。

 最初は、頭痛とのどの痛みがはじまったので風邪かと思っていた。そしてのどの痛みが段々強くなり、咳がではじめたので近所の耳鼻咽喉科に行くことにした。

 Xさんの症状を聞いた医師が言った。

「花粉症ですね。のどの荒れを放置すると、気管支炎になる方もいますから気をつけてください。強い炎症反応があると花粉症の初期は、熱がでることもあります」

 Xさんは耳を疑った。この歳で花粉症になるなんて思ってもみなかった。Xさんのイメージする花粉症は、目がかゆく、鼻水がとまらない、というものだ。最近、妻から「いびきがうるさい」と言われていた。これも花粉症と関係しているのかもしれないと思った。

この冬、2回目のインフルエンザに
口呼吸で熟睡感が得られない

 花粉飛散のピークを迎える頃になると、気候がとても不安定になった。雪の混じる冷たい雨が降った翌日でも、強い南風が吹いて昼間は上着など要らないほどの暖かい日もある。季節が真冬と初夏をいったりきたりするようだ。