旅先で使える!人物写真が激変するプロの「ひと手間」

 カメラマンの及川です。オンライン学習プラットフォームUdemyで写真講座の講師をしています。得意な分野は水中撮影と360°VRパノラマですが、いきなりマニアックな写真の説明をしてもドン引きされてしまいますので、今回はより身近な人物写真を撮る時のちょっとしたコツなどを紹介したいと思います。

順光で撮ってはいけない

 ちょっと古い方(失礼)などは、人物の写真を撮る時に「順光で撮れ」と聞いたことがあるかもしれません。それって、私が思うに、

 ・初心者が失敗しないため
 ・旅行先で他人にシャッターを押してもらうようにお願いする時

 などの時にはそれなりに効果があるかとは思うのですが、いい感じ(よく「ドラマティックな写真」などと表現します)の人物写真を撮る場合には最もやってはいけない光の使い方なんです。

 ここに順光で撮影した写真があります。

旅先で使える!人物写真が激変するプロの「ひと手間」

(Before)

 一眼レフカメラを買ったばかりのお父さんやお母さんが子供の写真を撮る時のパターンに近いと思いますが

 ・カメラの使い方がわからないので、とりあえずオートで撮影(この写真はPオートで撮影しています)
 ・よく言われている「順光で」撮影

 すると、このBeforeの写真のようになります。

 それでは、同じカメラとレンズを使って、少しだけ工夫した撮り方をしてみましょう。

旅先で使える!人物写真が激変するプロの「ひと手間」

(After)

 いかがでしょうか?

 プロカメラマンが使うようなレフ板やストロボなど、特別な道具を使ったわけではなく、上の写真と全く同じカメラとレンズだけを使って、同じ日の同じ時間に撮影しました。

 もちろん撮った後にPhotoshopなどで加工しているわけでもありません。

 このように撮影時に少し工夫をするだけで、写真の印象をガラリと変えることができます。

 それでは、どうやったらこのような写真が撮れるのか解説していきます。