8年間で基準価額が約4倍!
村上龍氏が称賛した投資信託とは

出されたお茶を飲み干す社長の会社は、株価が上がる

「ひふみ投信」という投資信託をご存じだろうか。投資信託というのは、簡単にいえば投資家のお金を集めて、それをもとに会社の株などを買い、運用する金融商品だ。

 ひふみ投信は、レオス・キャピタルワークスが日本の成長株を中心に運用する投資信託。現在、ひふみマザーファンド(ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金)には、現在、2750億円ものお金が集まっている。ひふみ投信は8年前から運用を開始、スタートは1万円だった基準価額が、今や4万2215円だ(7/6現在)。

 また各方面からの評価も高い。株式会社格付投資情報センター(R&I)が選定する「R&I ファンド大賞 2017」でも部門別の最優秀ファンド賞を受賞(3度目)、トムソン・ロイター リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2017「最優秀ファンド賞」を2年連続受賞、さらに、個人の投資家が主催の「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year(ファンドオブザイヤー)」でも毎年、優秀ファンドとして表彰、「一億人の投信大賞2016」の国内株式部門でも1位など、数々の賞を受賞している。

 つまり、知る人ぞ知る投資信託だった。それが、今年2月のカンブリア宮殿(テレビ東京系)に出演した直後から、流れが変わった。ひふみ投信を買うには、ネット証券や地方銀行などの金融機関から購入するパターンと、直接、弊社に口座を開いてもらって販売するパターン(直接販売=直販)があるが、直販のひふみ投信には、全国各地から、口座開設の希望が殺到。

 開始から8年かけてコツコツ2万口座を取得してきたのが、この3ヵ月で2万5000口座が増え、トータルで4万5000口座になったという。

 そんなひふみ投信で運用を担当するカリスマファンドマネジャーの藤野氏は、一体どんな基準でどんな会社に投資しているのか。その手法の一端として「株価が上がる会社」の法則を聞いた。

出されたお茶を飲み干す社長の会社は、株価が上がる

――2017年2月に、カンブリア宮殿で、「ひふみ投信」のことが紹介されてから、投資家が殺到したと聞いています。

 タイミングが良かったり、ラッキーが重なったんだと思います。マーケットでは、トランプ相場が落ち着いていましたし、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)が始まったというのもあります。