生鮮食品をめぐっては、折しも4月にアマゾンジャパンが「アマゾンフレッシュ」を開始。セブンの井阪社長は「アマゾンを意識するよりも、買い物に苦労している働く女性や高齢者のニーズに応えることに主眼を置く」と語ったが、もちろん意識していないはずはない。セブン&アイも4月に、運送大手のセイノーホールディングスと提携し“Eコマース戦争”への布石を着々と打っている。

 もっともアマゾンは7月6日現在、国内の一部で商品の遅配が発生している。ヤマト運輸の混乱がクローズアップされたように、ドライバーの人手不足や過剰労働には、労働力人口の減少という構造的な要因が根底にあり、容易な解決策はない。

 アスクルのHappy On Timeは、ドライバーが注文先に着いても注文者がいない「不在率」について、一般的には20%とされるところを、人工知能(AI)を駆使することで、2.5%に抑えているという。

 それでも今後、生鮮食品の取り扱いで業務が多忙になる可能性が高いが、アスクルの岩田社長は「ロハコの商品を運ぶドライバーの60%を自社で採用しており、経験の浅いドライバーでも、AIを駆使してベテランのように効率的な配達が可能」と述べ、自信を見せる。

 ともあれ、セブン&アイは鈴木体制下では考えにくかった新たな一歩を踏み出した。アマゾンも当然、サービスの改善策を繰り出してくるはずだ。ネット通販の巨人と、コンビニエンスストアの雄。両者の闘いから目が離せない。

(週刊ダイヤモンド編集部 岡田 悟)