トヨタ・ホンダが新型セダンで“日本凱旋”、狙うは「高齢者」いずれも10代目となるトヨタのカムリ(上)とホンダのシビック Photo by Takeshi Shigeishi

 トヨタ自動車とホンダが今夏以降、それぞれの看板といえる代表車種の新型モデルを相次いで日本市場に投入する。7月10日にトヨタが発売したカムリ、9月29日にホンダが発売するシビックだ。

 両車には共通点がある。いずれも初代からモデルチェンジを重ねて節目の10代目を迎えること。そして国内よりむしろ米国など海外で売れに売れ、その実績を引っ提げて日本に凱旋することだ。

 カムリは1980年にセリカ・カムリとして誕生し、これまで100以上の国や地域で累計1800万台以上を販売した。今回の新型カムリは全ての部品をゼロから作り直すという力の入れようだ。

 一方のシビックは72年の初代発売以来2400万台以上を売り上げ、ホンダ車全体の累計販売台数の実に4分の1を占める。新型シビックは既に米国で先行発売され、2016年の「北米カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。

 両車の代表モデルはセダン型(シビックはハッチバック型なども発売)だ。だが日本では軽自動車やミニバンが隆盛し、セダンの凋落が叫ばれて久しい。それでも両社が今、あえてセダンを大々的に投入するのは、これまた共通する危機感があるからに他ならない。