バスの劇的進化が期待できる
東京オリンピック開催

 都営バスが進化していることはわかったが、いずれも劇的な進化とは言い難く、鉄道に比べるとやや地味な印象を受ける。その理由は、都営バスの懐事情が関係している。

「バスは鉄道と比べられることが多いのですが、利用人数がケタ違いに少ない。営業収益も、比べ物になりません。さらに安定した電力供給がある鉄道では、車内にモニターを設置することも容易にできますが、バスはそうはいかない。燃料も電力も限界があるため、モニターを設置したければ、車の構造から見直す必要があります」

 とはいえ、少しずつではあるが、バス車内のモニター設置は進んでいるという。これにより、いまいちわかりにくい停留所の位置や、複雑な乗り換え案内も改善されるはずだ。

 しかし、限られた予算の使い方も目下の課題である。たとえば、一部の停留所に設置されている、バス到着までの時間を知らせる電光掲示板。便利ではあるが、将来的には必要なくなるのではと高田氏は言う。

「ご存じの方も多いとは思いますが、発着時間は今やスマホアプリで確認できるんですよね。となると、スマホの普及率がどんどん上がっている今、電光掲示板に大量の予算を投じるのは、もったいない気もします。その分、すべての停留所に屋根をつけたほうがいいかもしれません」

 金銭的な事情により、大きく変化することが難しいというのが現実だ。しかし、高田氏によれば、都営バスはここ数年のうちに大きく進化するはずだという。その理由はもちろん2020年東京オリンピックの開催だ。

「都営バスの進化が、広く知られていないのは非常に残念なことではあります。ですが、オリンピック開催となれば、外国人の観光客も多く利用するはずなので、進化しないわけにはいきません」

 都営バスに乗る機会がある人は、バスをじっくり観察してほしい。2020年までにどんな変化が起きるか、注目してみよう。