親のサポートで、子どもの才能は開花する
圧倒的な歌唱力とパフォーマンスでグラミー賞を複数受賞し、若くして一躍世界のトップへと駆け上がったブルーノ・マーズというアーティストをご存じでしょうか。
ブルーノはハワイ出身で、ギターやピアノの演奏はもちろん、ボイストレーニング、ダンスやステージパフォーマンスまで両親に指導され、小学生になる頃には父親と一緒にバンド活動に参加。毎晩ワイキキのホテルでエルビス・プレスリーやマイケル・ジャクソンのものまねを披露していたのです。
つまり、彼の才能は偶然目覚めたわけではなく、両親が基本的な技術を指導して特技に引き上げる、子どもの能力を周囲から認めてもらえる環境を与える、というサポートがあったのです。
すると、子どもは自分の才能への自信を深め、さらに高い目標に向かって努力を継続するようになります。
他の子どもと同じように、週に1~2回のグループ練習に参加していても、周囲から一歩抜きん出ることはできません。親のサポートによって、子どもにスタートダッシュをかけることが重要なのです。
すきま狙いでスタープレイヤーに
なお、習い事を特技に引き上げる一つの方法が「すきま狙い」です。
子どもが何らかの習い事を始める時、そこで「花形」になってもらいたい! とたいていの親は期待するものです。野球であれば「ピッチャーで4番」、サッカーであれば「フォワード」、オーケストラ(シンフォニー)であれば「ヴァイオリン」という目立ってカッコいいポジションです。もちろん非凡な才能がある子、体格に恵まれている子でしたら花形狙いでも構いません。
しかし、ごく普通の才能や体格の持ち主の子どもであれば「すきま狙い」にターゲットを切り替えると、成功する確率がグンと高まります。
たとえば、サッカーならディフェンダー。オーケストラならコントラバスやパーカッションといった具合に、希望者が比較的少ないものを選んだほうが、活躍しやすくなるのです。
そうして習い事に本気になり、継続する力を身につけた子どもは、受験勉強はもちろんのこと、社会に出ても通用するメンタルタフネスや向上心を身につけることができます。
(この原稿は書籍『世界標準の子育て』から一部を抜粋・加筆して掲載しています)