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ポスト・ビッグデータ時代の経営

自動運転時代にカギを握る
技術の階層構造とは

KPMGコンサルティング
【第4回】 2018年3月14日
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自動運転に見るエッジ層の重要性

 自動車の自動運転を考えた場合、車体がデバイス層となります。また、1km四方の車体と通信を行う基地局をエッジ層とします。各車体はセンサで車体の位置や状態をエッジ層である基地局を通信しながら移動し、基地局には近傍の車の状態が常に入ってくる状態となります。

 例えばある瞬間、信号のない交差点に2台の車が進入して来たとします(図2参照)。この2台の車体にカメラが搭載されていた場合、互いの位置が見えるのであればカメラから取得した画像をデバイス層で解析し自動ブレーキをかけることで衝突の危険は回避できるでしょう。しかし、多くの場合は互いの位置が見える段階には手遅れであり画像解析する間もなく衝突してしまう可能性があります。

 ここで、中間層であるエッジ層が活躍します。エッジ層では近傍の車体位置を把握しているため交差点に進入しようとする車を検出可能であり、2台の状態から衝突のリスクがあると判断した場合に自動ブレーキを掛けさせることができます。基地局と車体の物理的な距離が近く、基地局での判断も1km四方の車体と限定した範囲のみのデータを用いるため通信応答の遅延を抑えることができる事も、この場面での重要な要素となります。また、エッジ層で得たデータのうち、車体の混雑データを上位層に送ることで上位層のクラウド層では渋滞予測や効果的な経路案内が可能となります。

 このように、状況に応じた階層構造を設計し、データの取得・処理および判断を適切な層で実施するということはIoTという仕組みを有効活用するための必須要件となります。

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