組織の上層部は死屍累々
階層社会学によれば、大きな組織の上層部には、立ち枯れた木々のように無能な人々が積み上げられていることがわかっています。組織の上層は、祭り上げられた者と、これから祭り上げられる予備軍とであふれ返っているのです。ある大手家電メーカーには副社長が23人もいるということです!
本社ビルの機能
WBC(ウェイヴァリー放送社)といえば、その制作部のユニークさで評価の高い放送局ですが、じつはこの特長を支えているのが強制上座送りなのです。WBCは、創造力のかけらもない非生産的な余剰人員を、惜しみなくお金を投じて建設した王宮のような本社ビル内の部署に配置転換したばかりです。
その本社ビルには、テレビカメラもマイクも通信機器もまったくありません。実際、いちばん近いスタジオまでかなりの距離があります。本社勤務の人間は、報告書をまとめたり、フローチャートを書いたり、互いにアポイントを取り合ったりと、狂おしいばかりに多忙です。
先ごろ、本社の合理化策の一環として、上級管理職の構成を見なおすことになりました。その結果、これまで4人だった副社長は8人となり、さらに一人の社長補佐代行が誕生しました。
こんなわけで強制上座送りは、社員の頭のまわりをブンブン飛び回るじゃまな虫を追い払ってくれる効果があります。
次回は、組織に「肩書コレクター」が生まれる驚異の仕掛けをご紹介します!(4月2日公開予定)