中でも、若い世代のコミュニケーション能力が高い人に限って、陥りやすい傾向があります。原因は、「根拠のない自信」があり、それが崩れてしまった途端、やる気を失ってしまうことです。彼らは、「成功要因」をきちんと分析せず、「自分の能力が高いからうまくいったのだ」と勘違いしているという特徴があります。

 では、こうした部下たちに、管理職はどう対応すればいいのでしょうか。ずばり、話し合いの中で「成功要因」を分析して理解させた上で、その後の仕事に生かすよう持っていけばいいのです。つまり、「根拠のない自信」を「根拠のある自信」にしてあげればいいのです。

 そうした話し合いを行う際に効果的なのが、われわれ産業カウンセラーがカウンセリングの現場で大切にしている「要約」という手法です。

「要約」を使った
コミュニケーションで克服

「要約」とは、カウンセリングセッションや研修の際、問題点を正しく把握する目的で使う手法です。

 具体的には、相手が発言したことや感情を系統立て、まとめて伝え返すという方法を取ります。これにより、相手は、話の方向性や内容の一貫性を確認することができます。さらに、Cさんのような経験の少ない若い社員に対しては、不安をあおらず、何をどうすればいいのか、整理してあげることができます。

 では、具体的にどのようにするのか、会話例から学んでいきましょう。

H課長 「C君、X社へのプレゼン資料だけど、週明けに一度打ち合わせしようか」
Cさん 「あ、はい。前回は成功したので、今回も同じような資料を提出すれば、うまくいくのかなと思っています」