平成最後の大型連休がスタートし、ついに新元号「令和」の時代を迎えます。新たな時代へのスタートを機に、キャリアの見直しや自分への振り返りをするタイミングでもあります。『管理職養成講座』も平成の終わりとともに、今回で最終回となります。そこで最終回では、部下に対する不満を口に出して厳しい指導をしてしまったマネジャーの失敗事例を紹介します。(MICA COCORO代表 産業カウンセラー 宮本実果)
熱い思いのマネジャーが
部下との面談で犯した失敗
コンサルティング企業でマネジャーとして働くKさん(男性・39歳)は、大学時代からアルバイトで多くの仕事を経験し、いつか起業をしようと考えるほどの挑戦心と野心にあふれる人です。
常に笑顔で熱心に仕事をするため、お客様や上司からの評判はいいのですが、部下に対しては厳しい指導が過ぎるときもあり、ストレスに耐えられない部下が辞めてしまったことも何度かありました。しかし、社内では人材不足の問題を抱えており、上司からは「部下を丁寧に指導し離職を防ぐように」と言われています。
ところが最近、入社1年を過ぎた女性部下のAさん(23歳)の表情から笑顔が消え、パフォーマンスも不安定な状況が続いています。実は、この状況になったのは、3週間前のKマネジャーとの面談がきっかけでした。