職場で新人を迎える側が気を付けるべき4つの心得

新人を迎える側の心得4つ
心得1:あなたは偉くはない

 皆さんこんにちは、澤です。

 いよいよ春到来し、新生活が始まった人も多いのではないでしょうか。4月と言えば、新卒の社員が組織に入ってきたり、新年度に合わせて人事異動があったりします。ドキドキしながら新しいスタートを切る人がいる一方で、彼らを迎え入れる側の人も同様に数多くいます。

 そこで今回は、「迎える側」の人を対象に、人間関係でいきなりつまずかないようにするための「マインドセット」と「コミュニケーション方法」について4つのポイントをご紹介します。

 まず心にしっかりと留めていただきたいことが、「先に働いているからといって偉いわけではない」という厳然たる事実です。

 日本は、学校やクラブ活動などで「先輩―後輩」の関係を異常なまでに押し付ける傾向があります。海外では一切ないとは言いませんが、日本は度が過ぎているように感じます。

 先輩として振る舞う、ということは、決して威張り散らすことではありません。先に組織に入っていれば、当然、知識や経験が長けていることは間違いないでしょう。しかしながら、それは「偉そうに振る舞ってもいい」という免罪符にはなりません。

 新しく配属された新人さんは、どう振る舞えばいいか分からず、戸惑いながら働き始めることになります。そういう心理状態の人に対して、偉そうな態度で振る舞ったり接したりすれば、相手は萎縮するか反発するかのどちらかになります。これは、結果的に組織の生産性を大きく下げることになります。

 組織に参加する時期の差は、ビジネスパーソンとしての価値に直結するものではありません。また、先にその組織で働き始めたのであれば、後から入って来たメンバーに対して、スキルやノウハウ、知識を短時間で伝えるのもビジネスパーソンとしては求められる行動になります。

「そんなの甘えだ、仕事は先輩の背中を見て必死に覚えるものだろう」という考えが存在するのも理解できます。ただ、それははっきり言えば時代遅れの思考です。

 今のビジネスシーンは、「いかに生産性を高めるか」が至上命令です。その視点から考えれば、いかにして新しく入ったメンバーに早く戦力になってもらえるかを考えることこそが、グローバル仕事人としての務めになります。

 あなたは、先にいたからといって偉くはありません。新メンバーを早く戦力化することこそ、求められる仕事だと理解して行動してみてください。