H課長 「前回成功したから、今回も同じような資料で成功すると思っているのかい?」
Cさん 「今回のお客様も人当たりがよく、前回のお客様と同じような感じの方です。それから、私のことをとても好青年だとほめてくださいますし、飲みに行こうと誘われています」
H課長 「そうか。前回のお客様と同じようなタイプの人だったから、今回も成功すると感じているわけだね」
Cさん 「はい、そう思っていました」
H課長 「お客様のタイプよりも、ニーズを考える必要があるね。契約内容がマッチングしていないと、契約の可能性は低いと思ってほしい」
Cさん 「いつも、だいたいうまくいっていたので、あまり深く考えていませんでした」
H課長 「これから考えればいいんだよ。早速だけど、前回のお客様の契約がうまくいった要因をまとめて、明日までにメールを送ってくれないか?」
Cさん 「かしこまりました!なぜうまくいったのかを、しっかり振り返っておきます!」

 このように、話を要約して伝え返すことによって、なぜ成功したのかの「成功要因」を考えさせる「機会」を与えることができ、「根拠のある自信」に変えることができるのです。一歩踏み込んだ人材育成のために、ぜひ「要約」を習慣化していきましょう。

ひとたび自信を失うと
立ち直れなくなるケースも

 この時期は、業務にも慣れ始め、自分の実力を試される場面に初めて出くわす若手社員が多い頃です。そこで失敗して、急に自信をなくしてしまうケースも少なくありません。経験が浅い若手社員ですから失敗して当たり前なのですが、ひとたび自信を失ってしまうと立ち直れなくなり、せっかくの優秀な人材を失ってしまうことにもなりかねません。

 そうしたことにならないよう、管理職の皆さんは「要約」を使ったコミュニケーションを心がけていきましょう。

 今回触れた内容は、「管理職養成講座」第1回「上場企業の超優秀な管理職の部下が次々と辞めた意外な理由」でも取り上げた、「管理職には職務遂行能力と人材育成が必要である」という事例にもつながる話ですので、ぜひご覧ください。