「自死しても責任はとらないよ」
利用者に高圧的な就労支援事業所

引きこもりの利用者をうつにする、就労支援施設の隠れパワハラとは
「引きこもり」の利用者が告発する、就労支援施設の深刻な隠れパワハラとは(写真はイメージです)

「当事者(本人)が自死した場合、事業所は一切の責任を負いません」

 ある就労移行支援施設を辞めようとしたら、そんな誓約書にサイン、捺印させられて、疑問に感じたというのは、利用者のAさん(36歳)である。

 施設側が捺印を迫った誓約書には、他にも「掲示板などで事業所の悪口や業務妨害に該当するような書き込みがあり、事業所が訴えを起こした場合、異論はないと約束します」といった文言も記されており、Aさんは「利用者を最後まで苦しめるような自己保身的なやり方に、ショックと怒りを感じた」と話す。

 Aさんは、大学を卒業後、なかなか就職が決まらず、その後も企業の採用試験で落とされ続けた。半年以上にわたって働けない状態が続いたことから、接客業のパートで生活を続けた。

 その頃、Aさんは“燃え尽き症候群”のような状況に陥り、医療機関に診てもらったところ「適応障害」と診断された。

「結局、薬の副作用が原因で、2度目の職場で退職を強要されたのです」

 それ以来、職業訓練校に通ったものの、企業からは不採用と言われ続け、3年ほど前までの間、何もできなくなって自宅に引きこもってきた。

「このままではいけない。働かなければ……」

 そう焦ったAさんは、頑張って役所の窓口にメールなどで相談したものの、いい返事が来なかったという。そして、ネットで見つけた専門家の紹介で医療機関に連絡。しばらく通院した後、冒頭の就労支援事業所に辿り着いた。

 辞めるきっかけとなったのは、支援員から理不尽な理由で怒られたことだ。これ以上、継続して通所することに、自分の体調を壊す懸念があったという。

「このまま事業所にいても、就労に繋がる適切な支援を受けられそうにないことや、事業所に継続して通所していたら、より体調(精神面)が悪化する恐れがあると感じたので、退所する決意をしました」