写真9 拡大画像表示

 加えて、6街区ではウイング型の荷台の扉が建物の梁にぶつかるとしか思えない場所もあるし(写真9)、7街区(水産卸売場棟)ではなんと、屋根のないスペースの一部でもターレを走らせ、荷物の搬出を認める方向で協議がされるなど、もはや何でもありとなっている。

写真10(市場関係者提供)

 都のホームページには、豊洲移転が必要な理由として「(築地市場では)荷置き場所が不足し一時的に荷を屋外に置かざるを得ないなど、商品の品質・鮮度保持の徹底が難しくなっています。物流面においても、駐車場や荷さばきスペースが大幅に不足しているため、トラックの入場待ちや渋滞が発生、さらに、混み合った場内のいたるところで荷の積み下ろしなどが行われるなど、作業が非効率になっています」と書かれているが、何をかいわんやである。

 むしろ築地よりもまずいのは、建物内の換気の悪さだ。昨夏には、建物内の約100店舗でカビが発生。そのため現在では、かなり低温に設定した冷房を入れ、業務用の扇風機を回し続けている状況だ(写真10)。ここまでしなければ衛生的な環境が保てないのが、最新鋭の食品卸売市場として造られた豊洲新市場の実態なのである。

問題4:地下水位が下がらない

 これまで、豊洲新市場の地下水位をめぐる問題の困難さは、本誌が再三、指摘してきた。

 要約すると以下の通りだ。

 市場内に土壌の汚染物質が入り込んだり、大地震発生時の液状化現象を防ぐため、敷地内の地下水位を「東京湾中等水位」と呼ばれるA.P.から1.8メートルの高さに維持するというのが、都が設置した専門家による会議の結論である。