スポーツは魅力度アップに効果大
世界遺産、大河ドラマの効果は薄れる傾向

 今回、都道府県のランキングでは大幅に順位を上げたところはなかったが、市区町村に関しては顕著に順位を上げたところが見られた。では、魅力度アップにはどのような要因が寄与しているのか。

 同調査を行ったブランド総合研究所の田中章雄社長によると、(1)世界遺産、(2)NHKの大河ドラマや連続テレビ小説(以下、朝ドラ)、(3)スポーツ、(4)国際的なイベントの4つが主な要因になっているという。

 スポーツは魅力度アップへの貢献度が特に高い。135位も順位を上げた北見市は、平昌オリンピックで銅メダルを獲得したカーリング女子選手が所属するロコソラーレ北見(LS北見)の本拠地だ。LS北見効果で、認知度は昨年の281位から188位に、情報接触度(消費者が各地域の「評価と期待」を高めるためのイメージを構築するうえで必要となる情報をどれくらい入手しているのかを測る項目)は313位から99位へと大幅上昇している。

 12位にランクインした名古屋は今シーズンから、中日ドラゴンズに松坂大輔投手が入団。23位の広島市は広島東洋カープ(以下、カープ)、サンフレッチェ広島、広島ドラゴンフライズ(バスケットボール)といったプロスポーツも盛んな地域。そのなかでも、全国的なカープの人気が魅力度を大きく上昇させているのは間違いない。

「ここ数年で、全国から『昔カープファンだったシニア層』『子どものいる家族連れ』『若い女性』といった新旧のファンが数多くマツダスタジアムで観戦するようになっている」(広島市在住カープファンの女性)といった声もあるように、カープをきっかけに広島が注目され、観光地としても集客力を年々高めている。実際、広島市を訪れた入込観光客数は7年連続で増加しており、2017年には1341.4万人で過去最高を更新した。

 さらに広島は、昨年オバマ前大統領が訪れたことからインバウンドでも大きな効果を上げている。外国人観光客数についても6年連続で過去最高を更新しており、2016年の117.6万人から2017年には151.9万人へと大幅に増加した。

 海外からの注目によって順位を上げたのは、伊勢市も同じ。伊勢市は2016年に伊勢志摩サミットが行われた場所で、サミット終了後の反動で2017年に順位を下げたがまた復活の兆しを見せている。サミットをきっかけに外国人観光客向けに英語表記を徹底したり、地元の事業者が活性化したりしたことが魅力度アップの下支えになっているようだ。

 このようにスポーツや国際イベントが魅力度に与える効果は大きいが、一方で「ここ最近、世界遺産の魅力度アップへの貢献度は年々低下している」と田中社長は語る。一体どういうことなのか。