問題なのは、現在出回っている怪文書の一部が、出所不明の取るに足らないものと切って捨てるわけにはいかないという点だ。

「例えば『神社“真”報』始め、一部の怪文書には、神社本庁の幹部職員クラスしか知り得ない内容が書かれている。少なくても、内部事情に精通する関係者がバックにいないと書ける代物ではない」と複数の神社本庁関係者は言う。

 当然、匿名で関係各所に送りつけられるこれらの怪文書を、神社本庁内部の者が書いた、あるいは書かせたのかは分からない。一方で、別の神社本庁関係者はため息交じりにこう明かした。

「幹部職員は今、統理派と総長派に分裂しています。統理派は鷹司氏に直接情報を上げ、逆に総長派は統理をないがしろにし、田中氏に忠誠を誓っています。大勢を占める田中派幹部職員たちは陰で鷹司統理のことを呼び捨てにし、『あいつは神社界のことが何も分かっていない。民間とは違うのだ』と息巻いています」

 加えて、神社関係者が首を傾げるのは、前述の懲戒解雇された元幹部職員と比べた際の組織的な対応の差だ。さらに別の神社本庁関係者は言う。

「一連の鷹司統理批判の怪文書に対し、担当幹部は内部調査や告発などは行わないことを早々に決めました。片や、懲戒解雇された元職員が作った文書が出回った際には、名誉棄損だとして、田中総長の指示で顧問弁護士も同席して疑わしい職員を事情聴取するなど、徹底的な犯人探しを行いました。しかも今回は、統理という神社界の象徴が悪しざまに批判されているにもかかわらず、何もしないというのでは行動に一貫性がないと言われても仕方ない」

 平成の終焉が近づく中、神社界が泥仕合を演じている。