ソフトバンクグループの巨大ハイテク基金「ビジョンファンド」の中核投資家が、共有オフィス賃貸を手掛けるウィーワークへの160億ドル(約1兆8000億円)相当の出資計画に難色を示しているもようだ。ソフトバンクの孫正義会長兼社長はウィーワークへの大型出資を目指しているが、資金力で限界に直面している。関係筋によると、サウジアラビアとアブダビの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)とムバダラ・ディベロプメント・カンパニーはソフトバンク幹部に対し、赤字が続いているウィーワークの過半数株式を取得する計画について懸念を伝えた。ソフトバンクのビジョンファンドはすでに、ウィーワークの主要株主だ。昨年には44億ドルを投じて20%近い株式を取得。その際の評価額は200億ドルだった。ソフトバンクはその後、40億ドルの追加出資を確約。これには先月明らかになった30億ドル(評価額は450億ドル)の出資が含まれる。関係筋によると、新たな投資では、ウィーワークの評価額を約360億ドルに引き上げる見通しで、合計の投資額は240億ドル以上に達するという。