サブスクで大事なLTVとは?

――具体的にどのようにアプリマーケティングを生かせばいいですか。

 サブスクで大事なのは、LTV(生涯顧客価値:一人の客からサービスの継続期間の間に得られる収益の総額)とCAC(顧客獲得単価:一人の顧客を新規獲得するのに要したコストの総額)の比較で、いかにLTVの収益を最大化するか。ちなみに、ソフトウェアサービス系のサブスク企業では、LTVがCACの3倍あったら超優良と言われます。

 LTVを因数分解すると、月額の単価×継続期間です。単価に関しては、ウェブでもアプリでもサービス自体はコモディティ化してくるので調整しづらいですが、継続期間を伸ばすことはやりやすい。

 サブスクの要素である、サービスそのものと顧客へのコミュニケーションの2つについて、それぞれどこをどう変えたら継続期間が伸びたのか、この相関を分析して適切なチューニングをすることが必要です。

 例えば、集英社のコミックアプリ「少年ジャンプ+」との実証実験で発表していますが、AI(人工知能)を使えば、離脱しそうな人が自動的に分かりますので、その人に対してつなぎ留めのための適切なコミュニケーションを取ることができます。

 少年ジャンプ+の例では、特典付きのプッシュ通知を送ることで離脱を防ぐことができ、結果的にマーケティングコストも安くなりました。その他のゲームアプリなどでも、例えばそのユーザーが好きなキャラクターを分析して、そのキャラの口調でメッセージを送るなども可能です。

 こうしたコミュニケーションの最適化のためには、アプリでの顧客の行動データを“見える化”するというのが重要です。それがリプロで提供しているサービスでもあります。

――サービスを提供しながら、常にチューニングしていくということが肝要なんですね。

 その通りです。その意味で、サブスクにおいてテストマーケティングはとても大切です。