しかし、それでもまだかなり乖離がある。ほとんどすべての期間で、体感物価の方が物価統計より高い数値を示しており、高めの数字を回答する傾向があることは否定できない。

 物価変動の感じ方には個人差があるだろうが、体感物価には大きく3つの要素が影響すると考えられる。

 まず、頻繁に購入する品目を中心にした表示価格の変動だ。それが体感物価の核になる。そこに2つの「ステルス・インフレ(隠れた物価上昇)」の要素が加わる。

 1つは、内容量の減少による単位当たりの価格の上昇であり、もう1つは品質の低下による実質的な値上げだ。

いつの間にか減っている中身
サービスなどの質が劣化

 先ほども書いたように、消費者の所得があまり増えていない日本では、店頭価格を上げることはちゅうちょされる。

 そのため、原材料価格や人件費が上がってきた時に、そのコストアップを内容量の減少で吸収したり、材料の品質を落としたりすることによって、販売価格の上昇を抑える傾向があるようだ。

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物価統計で捉えるのは難しい質の劣化

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