• 声を上げるファンドマネジャー声を上げるファンドマネジャーファンドマネジャーが企業経営者に対する不満を示すケースが増加している。このようなスタンスはカール・アイカーン氏のようなアクティビスト投資家の専売特許であった。以前であれば、ファンドマネジャーは企業の行っていることが気に入らなければ単に株式を売却するだけであった。今では、株価が本来あるべき水準を大幅に下回っている企業に対して、そのバリュエーションのギャップを解消できるような変更を迫るファンドマネジャーが増加しつつある。運用資産1兆ドルのウエリントン・マネジメントは2月末に製薬大手のブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)によるバイオ医薬品大手のセルジーン(CELG)買収計画に反対を表明し、セルジーンの株価は数時間で8%下落した。表に出ることを好まない伝統のあるウエリントンが公の場で企業経営者に反対したのは初めてのことであった。ゴードン・ハスケットのイベント・ドリブン・リサーチの責任者であるドン・ビルソン氏は「今の時代で、最も長期にわたる影響を及ぼす事件を一つ挙げるとすれば、それはアクティビスト株主になるというウエリントンの決断だ。実際に投資先を選択する会社が実力行使に出ると決めたのだから、米国実業界は気を付けた方がよい」と述べている。