読みそびれていた
大作に再挑戦する人も

 また日本でも最近知られるようになったが、文字を読むことが困難なディスレクシア(難読症)という障害もある。アメリカでは人口の10%近くいるといわれ、俳優のトム・クルーズやヴァージン・グループ会長のリチャード・ブランソンなど、多くの著名人がディスレクシアを告白している。人によって程度の差は大きいだろうが、本嫌いと自分で思っていても、ただ文字を読むのが苦手なだけかもしれない。

「audiobook.jp」のユーザーにはオーディオブックと出合い、自分がただ文字を読むのが苦手だったと分かり、現在では読書に熱中している人もいるという。

 オーディオブックでは、実際にゲーテの『若きウェルテルの悩み』といった過去の名著や、上下巻で約600ページ近くになる『サピエンス全史』などの大作が人気だ。かつて紙の本で読もうとしたが、難しかったり、時間が取れなかったりと諦めていた人が再挑戦しているという。目で見て分からなかったからといって、耳で聴いても分からないとは限らないようだ。

「百聞は一見にしかず」という言葉もあるように、これまで耳は、目ほどには頼りにされてこなかった。しかし、絶えず目を忙しく働かせている現代では、意外と“耳”学問がおすすめなのかもしれない。