AIが新米上司を指導、デジタル時代の社員教育Photo:iStock/gettyimages

 ラクエル・コリングスさんはよく、モーニングコーヒーを飲みながらマネジメントコーチに相談する。米金融サービス会社ファースト・ユナイテッド・バンクの新米のマーケティングマネジャーとして、仕事の目標を見直したり、時間をうまく使えているか振り返ったりしている。

 普通のコーチングと変わらないのはコーチングのテーマだけだ。

 コリングスさんのコーチはIBMの人工知能(AI)「ワトソン」を利用した管理職向けの研修アプリ「コーチ・アマンダ」、つまりロボットだ。コーチ・アマンダはスマートフォンに5~10分程度の動画やメッセージの形でアドバイスを送り、コリングスさんは勤務時間の合間に確認する。

 最近、「同僚の仕事をうまく評価できていないのでは」とアプリにメッセージを送ったところ、自分に厳しすぎると叱られた。コリングスさんが非常にまじめなことはアプリの性格テストで分かっており、返信はその結果に基づいていた。「そこを注意するのかと思った」とコリングスさんは言う。

 管理職に就くミレニアル世代が増えつつあるが、彼らの多くはフィードバックを与えることや仕事を任せることなど、管理職としてのスキルについて基本的なトレーニングが不足していることに気付きつつある。「Butterfly(バタフライ)」や「Qstream(キューストリーム)」、コーチ・アマンダを開発した「LEADx(リーデックス)」など、AIを活用した新たなコーチングアプリやプラットフォームがそうしたトレーニングの穴を埋めようとしている。