2020年の米大統領選で民主党の候補指名を目指すバーニー・サンダース上院議員は9日、クレジットカードの融資金利を15%に制限する法案を明らかにした。ただ、法案は共和党が過半数を握る上院では可決される公算は小さく、また金融業界からの強い反発を招くとみられている。だがサンダース氏は今回の法案で、所得格差解消に向けた措置への支持を盛り上げ、多数の候補者が名乗りを上げている民主党予備選で、自らの政策を訴える狙いがあるとみられている。法案では、クレジットカードなど消費者向けの融資金利の連邦上限を15%とし、各州にはそれを下回る水準に上限を定めることを認める。サンダース氏はこの日、民主党急進派で注目の新人議員、アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員とともに法案を発表。サンダース氏は「ウォールストリートの金融関係者やクレジットカード会社は、生きのびるための資金を必要としている層に対して、法外な金利で貸し出している」とし、「おぞましく最低な行為だ」などと批判。オカシオコルテス氏も、人々の置かれた不幸な境遇や所得状況が脅しや略奪的融資に悪用されることがあってはならないと訴えた。