ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏が掲げる大胆な戦略は、米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズが上場する10日に最大の検証の機会を迎える。ソフトバンク傘下のハイテク投資ファンド「ビジョン・ファンド」はウーバーに多額を投資しており、順風満帆とは限らない株式市場で保有株の大半の取引が開始される。今のところ、ビジョン・ファンドは当たり年に沸いている。ソフトバンクは9日、19年3月期決算を発表し、970億ドル(約10兆6500億円)規模のビジョン・ファンドとより小さい60億ドル規模のデルタ・ファンドを合わせた営業利益が1兆2566億円に達したことを明らかにした。その大部分は投資の含み益だ。ビジョン・ファンドの内部収益率(IRR)は3月時点で29%となった。孫氏は現在、ビジョン・ファンドとほぼ同規模の二つ目のファンド設立を計画している。
孫氏のファンド戦略、ウーバー上場が最大の試金石
有料会員限定
あなたにおすすめ