ブラジルから日本にやって来たジュニオール・シンヤさん(34)は数年前、住居を探す際に嫌な思いをした。賃貸物件の家主にブラジル人であることを告げると、手数料を余分に求められたうえ、日本人の保証人を見つけるように言われたのだ。「一番のショックだった」。こう話すシンヤさんは現在、ポルトガル語やスペイン語を母国語とする人向けのインターネット接続サービスを仕事にしている。昨年12月に入居した浜松市内のアパートは、米ニューヨークに本社があるプライベートエクイティ(PE)投資会社フォートレス・インベストメント・グループが所有している物件だ。寝室は2部屋で家賃は月額約500ドル(約5万4000円)。シンヤさんの話では、初期費用や面倒な手続きは最小限で済んだ。ブラジルから家族を呼び寄せることも考えているという。